グーグルのAI研究部門、ディープマインドについて知っておくべきこと…OpenAIとはどこが違うのか(海外)
ディープマインドは、「AGI(汎用人工知能)」の構築に特化したグーグルのAI研究部門だ。 【全画像をみる】グーグルのAI研究部門、ディープマインドについて知っておくべきこと…OpenAIとはどこが違うのか ディープマインドのAGIは、実際にヘルスケア、科学、工学の分野で現実世界の問題解決のために応用されている。 この分野にはOpenAIをはじめとした競合企業が存在するが、グーグルのアプローチはOpenAIとは異なり、営利を目的としている。 ここ数年で、人工知能(AI)はSFの世界を飛び出し、日常生活に浸透してきた。 今ではGoogle Gemini、ChatGPT、Dall-E、CoPilotをはじめ数え切れないほどのAIシステムがあるが、グーグル ディープマインド(Google DeepMind)は少し違う。 2010年に設立されたディープマインドは、「AGI(汎用人工知能)」と呼ばれるAIの開発を目標としている。
グーグルのディープマインドは何をするのか?
現在使用されている多くのAIシステムは、特定のタスクを完了するために訓練され、それをこなすことに非常に優れている。一方AGIは、さまざまな領域にわたる幅広いトピックやタスクを学習し、推論し、問題解決できる人間のような知能を構築することを目標としている。つまり、人間の知能を真似るように設計されているのだ。 これは、ChatGPTやGeminiのようなシステムとは異なる。これらは自然言語を理解するという特定のタスクに非常に優れており、人間のようなインタラクションを通じて有用な情報を提供できるという狭義のAIシステムだ。 もちろん、ディープマインドはまだAGIの構築を達成したわけではないが、それでも目覚ましい成果を上げており、実際にヘルスケア、科学、工学の分野で現実世界の問題解決のために応用されている。だがディープマインドといえば、極めて難易度の高いゲームに精通していることで、最もよく知られている。 例えば2015年、ディープマインドの「アルファ碁」は、囲碁(チェスよりはるかに複雑とされるゲーム)で人間の対戦相手を破った史上初のコンピュータープログラムとなった。それから2年も経たないうちに、アルファ碁は世界トップクラスの棋士に勝利した。