渋谷で「ジェンダー映画祭」 「関わる・対話・聴す」テーマに5作品
「ジェンダーを考える」映画を上映する「渋谷ジェンダー映画祭 ー対話のある映画祭ー」が12月13日から、渋谷区文化センター大和田(渋谷区桜丘町)で開催される。(シブヤ経済新聞) 「ちがいを ちからに 変える街」をスローガンにまちづくりを進める渋谷区は、2015(平成27)年に戸籍上同性カップルに男女の婚姻関係に相当する関係を認める「パートナーシップ証明」を全国に先駆けて開始。今年4月には「渋谷区人権を尊重し差別をなくす社会を推進する条例」を施行するなど取り組みを行っている。 同祭はその取り組みを加速させる企画という位置付けで昨年2月に初開催され、今回で3回目を迎える。LGBTQの認知度も高まってきているが、「『自分事』として問題意識を持つ人は多くない」と考え、ジェンダー問題を「『自分事』として考えるきっかけ」を提供する。 今回は、「関わること、対話すること、聴(ゆる)すこと」をテーマに掲げる。紛争やDV、児童虐待など、さまざまな暴力の問題がある中、暴力が生まれない関わりや、暴力の代わりになる対話、「聴し」などについて考える。 作品は、1980年代のマーガレット・サッチャー政権下の英国を舞台に、ストライキを起こした炭鉱労働者と彼らを支援するために募金を始めたゲの青年グループの実話を基にした「パレードへようこそ」、横暴な父親の言いなりにとなり父親が決めた結婚相手と「自由のない」生活を送っていた女性が、「自由で型破りな」女性たちと出会い輝ける場所を見つけようとする物語「カラーパープル」、紛争を経験した北アイルランドの街にある男子小学校を舞台に哲学的思考と対話による問題解決を探る哲学の授業を2年間にわたって記録したドキュメンタリー「ぼくたちの哲学教室」など。各日上映後には、ゲストスピーカーを招いたトークセッションを行う。 開催時間は、13日=18時~21時、14日=10時~13時20分、15時~17時50分、15日=10時~12時55分。観覧無料(事前申込制)。会場は13日=6階伝承ホール、14日・15日=8階「渋谷インクルーシブシティセンター『アイリス』」。
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