楽天→DeNAでクローザー定着、森原康平32歳に聞いた「山崎康晃へのメッセージ」「ベイスターズに来て良かった?」「マウンドで微笑む理由」
山﨑康晃へのメッセージ
厳しい競争の世界。今はクローザーの立場ではあるが、ライバルである山﨑の姿を森原はどのように見ているのだろうか。1歳下のチーム生え抜きの象徴的な守護神。現在、山﨑はセットアッパーとして、熱い想いを胸に秘め黙々と自分の仕事をしている。互いにリスペクトをする関係であり、森原は真摯な表情で語った。 「ヤス(山﨑)は9回にこだわってやっているし、どこでも投げるってタイプではないと思うんです。覚悟はもちろんあるし、生え抜きで、チームの顔でもある存在。だから逆にヤスには(9回への)こだわりを強く持っていて欲しいと思っているんです」 同じ場所で投げ、切磋琢磨する仲間だからこそ感じ取れる感情がある。だが森原としては、掴んだ場所を簡単に手放すわけにはいかない。 「誰がどうってわけではなく、自分としてはとにかく挑戦がしたいんですよ。昨年は後半の2カ月ぐらい9回を任せてもらいましたが、今年はシーズン頭から最後まで投げ抜くってことをやり通してみたいんですよね」
最後まで投げ抜く価値とは?
全球団で12人しかいないクローザー。ひと握りの選ばれし者にしか見えない風景がそこにはある。 「最後まで投げ切れることの経験値たるや多分この先の人生を考えても、自分の大きな財産になることは間違いないと思うんです。これは今しかできないこと。だから自分の中では挑戦って感じなんです」 潤いのある声で森原は言う。これ以上、投手冥利に尽きることはない、と挑戦権を手に入れた森原は少しだけ頬を紅潮させた。
三振にこだわりも「基本的には昨季と変わらない」
今季のピッチング内容で特筆すべきは、コントロールの良さと奪三振の多さだ。 制球力が高くバットに当たりにくい投手を割り出すための指標であるK/BB(奪三振÷与四球)は7.33。通常3.5で優秀と言われる指標だが(昨季は3.09)、森原のコントロールの正確さが際立っていることがわかる。 「自分はパワーピッチャーではないので、コントロールにはこだわっています。やはり四死球を出したくないので、そこは以前から変わらないことですね」 K/9(奪三振率)の指標も高く9.43(昨季は7.17)という数値を残している。 「確かに今季は三振にはこだわっていますね」 強いストレートもしかり、今季はフォークが鋭く落ち、空振りを奪えている。ある意味、昨年よりもクローザーらしいピッチングができていると言ってもいいだろう。 「でも基本的には変わらないんですよ。とにかく先頭打者を出さない、フォアボールを出さない。そして“3球構成”。初球でストライクを取って、2球目でカウント0-2か1-1にする。困ったら低めの制球で頑張って、シングルであれば打たれてもいいという配球をする。本当、基本の基本みたいな感じでやっているだけなんです」
【関連記事】
- 【写真】「マウンドでこんなに笑う?」キャッチャーとハグ&握手で嬉しそう、微笑みのクローザー・森原康平の今の様子を見る
- 【哲学】「じつは投げにくいフォームで投げている」DeNA新守護神・森原康平が語る、抑えるための”100%の準備”「『楽をして投げるなよ』と言い聞かせています」
- 【チーム森原の1人】異例の“イップス”告白、DeNA徳山壮磨24歳に聞いた「再発の不安はないのか?」「大丈夫です」本人は言い切った…一軍登板ゼロ“2年間の苦闘”を語る
- 【鉄腕助っ人】「好きなカンジは『力』です」DeNAウェンデルケン30歳が明かす“日本に来た理由”「野球熱のある日本でプレーしたい」「実は以前、日本で…」
- 【入江】「本当、牧さまさまです!」牧秀悟と同期ドラ1、DeNA入江大生23歳が昨季リハビリ中に考えていた「大事なのは、目に見えるようなレベルアップ」