松本若菜“美羽”は知らない…田中圭“宏樹”が大切にしているものから分かる思いが切ない<わたしの宝物>
松本若菜が主演を務めるドラマ「わたしの宝物」(毎週木曜夜10:00-10:54、フジテレビ系/FOD・TVerにて配信)の第2話が10月24日に放送。美羽(松本)にモラハラする夫・宏樹(田中圭)への印象が一変する展開となった。(以下、ネタバレを含みます) 【写真】第2話で初登場して鮮烈な印象を放った浅岡(北村一輝) ■男女3人のもつれあう感情を描く“ひりつく大人の恋愛ドラマ” 本作は、夫以外の男性との子どもを、夫との子と偽って生んで育てる「托卵(たくらん)」を題材にした、ひりつく大人の恋愛ドラマ。大切な宝物を守るために悪女になることを決意した1人の女性とその夫、そして彼女が愛した彼、3人のもつれあう感情を完全オリジナル脚本で描く。 托卵という禁断の選択をする主人公・美羽を松本、美羽の夫で大手商社に勤める優秀な会社員だが家庭では美羽にキツく当たり、モラハラまがいの発言をたびたび浴びせている神崎宏樹を田中圭、美羽の中学生のころの幼なじみで、学生時代からお互いに思いを寄せていた冬月稜を深澤辰哉(Snow Man)が演じる。 ■美羽が妊娠を喜んでいないと不安に思う宏樹 アポイント先に向かうところで「逃げちゃえば」と喫茶店オーナーの浅岡(北村一輝)に声かけられた宏樹。宏樹があまりにもつらそうな表情をしていたからだ。アポイントに間に合うまでの15分間を1杯のコーヒーと、浅岡に胸の内を少し話したことで癒やされた宏樹は、後日再び浅岡の店を訪れた。 妻の妊娠を明かした宏樹に浅岡は喜びの声を上げるが、宏樹の表情は暗かった。「喜んでないんですよ、妻が」と宏樹。美羽が妊娠を告げた日以来の表情からそう読み取っていたのだ。妊娠したのは強引に関係を持った日であること、ふと見た母子手帳の父の名前のところが空欄だったこともあっただろう。 そして宏樹自身も、会社の上司や部下からのストレスをそのまま美羽にぶつけていることで、子どもにもそうなってしまうのではないかという不安があった。 そんな宏樹に「おまえさ、かみさんのこと、めーっちゃ好きだろ。顔に書いてある」と浅岡。「本気で好きなら、ちゃーんと考えてやんないと。離れるか、それとも腹くくってちゃんとしっかり父親やるか」とアドバイスした。 ■宏樹が持っていたタオルハンカチから分かる美羽への愛情 浅岡の店を出た宏樹がそっと取り出した1枚のタオルハンカチ。冒頭、美羽が用意したハンカチとは別に、宏樹が内緒で持っている描写があったものだ。 宏樹の回想によれば、まだ美羽と付き合っていないとき、美羽の会社を訪れた宏樹が汗だくになっていたのを見かねて、美羽が差し出したタオルハンカチだった。このことを思い返しているときの宏樹はとても優しい表情になっていた。 知り合って間もない浅岡は宏樹の心の奥をあっさりと見抜いたが、このタオルハンカチからも宏樹が本当は美羽のことを思っていることが分かった。 ストレスをどうしようもなく美羽にぶつけてしまう後悔と、子どもにも影響しないかという不安。宏樹は浅岡の言葉どおりにちゃんと考え、美羽が子どもを産みたいと思っていることを確認した上で、大きな新規プロジェクトを任されて忙しくなることを建て前の理由に、子育てに協力するつもりも口を出すこともないが、「金は出すから。金で苦労はかけない。それでいい?」と告げた。 入院中の実母の治療にお金がかかることもあり、シングルマザーで育てていくことは難しいと思っていた美羽は、その申し出を受け入れた。“托卵”という決意をしながら申し訳なさもあってか離婚を考えていた美羽にとって、非情ではあるが願ってもない申し出だった。翌日、美羽は母子手帳の父親欄に宏樹の名前を書いた。 そしてラスト、展開は早く、美羽が無事に元気な女の子を出産した。そこに宏樹が面会に来て驚く美羽だったが、「抱っこしてみる?」と問い掛けた。こわごわ赤ちゃんを抱きかかえた宏樹は、その顔を見つめながら涙があふれ出た。赤ちゃんの泣き声と重なる、号泣ともいえる宏樹の泣き声。そんな宏樹を美羽は信じられないとでもいうような目で見ながら「宏樹のそんな姿を私は初めて見た」と思うのだった。 単なるモラハラ夫ではなかった宏樹。第1話から印象が一変する展開となった。美羽を変わらず思っていることが分かった今、“托卵”という現実が突き刺さったときにどうなってしまうのか、心配が募るばかりだ。 ◆文=ザテレビジョンドラマ部