血圧を下げる「アイソメトリック・エクササイズ」を長く続けるためのコツとは?
多くの種類の運動が血圧を下げるのに有効ですが、最近の研究のレビューによると、等尺性運動(アイソメトリック・エクササイズ)がもっとも大きな効果をもたらす可能性があることがわかりました。 では、アイソメトリック・エクササイズとはどのようなもので、どのようにはじめればよいのでしょうか?
アイソメトリック・エクササイズとは?
アイソメトリック・エクササイズとは、ある姿勢を一定時間保持するエクササイズのこと。 たとえば、プランクはアイソメトリック・エクササイズであり、クランチは伝統的なタイプのエクササイズです。 アイソメトリック・エクササイズに関する研究では、家庭にはないような器具(脚を押し当てる特別な機械など)を使うことが多い一方で、研究者たちは「どのようなアイソメトリック運動からもそれなりの効果を得られるのではないか」と考えているのだとか。 ちなみに、典型的なプロトコルでは、1セット2分間の収縮を4セット行ないます。たとえば、2分間のプランクや2分間の壁座りなど。しかし、エクササイズがレベルに合っておらず時間いっぱい続けられないのであれば、簡単な内容に調整すればいいのです。 なお、アイソメトリック・エクササイズとは、筋肉を収縮させ続けることであり、息を止め続ける努力ではない点に注意しましょう。 息を止めながらがんばると、一時的に血圧が上がることがあり、高血圧の人には適さない場合もあります。心配な場合は、どのような運動が自分に適しているレベルか、医師にしっかりと相談をしましょう。 ▼アイソメトリックスに役立つアイテム例 軽量で調節可能なハンドグリッパー さまざまなアイソメトリック・エクササイズに使えるトレーニング・ストラップ 戦士のポーズに役立つヨガマット
ポイントは、自分のレベルに合わせてエクササイズを調整すること
壁座り 古典的な壁座りは、壁に背中をつけ、お尻と膝がほぼ同じ高さになるようにします。腰の位置を膝より高く保つことで、脚に負担がかからず、楽に行なえます。 プランク プランクは腕立て伏せの要領で行ないます。伝統的なプランクは肘とつま先で行ないますが、膝を地面につけて行なうとやりやすいでしょう。 ベンチやテーブルの上に手をついてもよいし、壁に手をついてもよい。2分間のキープが楽に感じられるようになったら、低い面に移動しましょう。 握力を絞る 握力トレーニング器具か柔らかいボールを使います。2分間握ったら離してください。 上腕二頭筋ホールド ダンベルを使うのもありですし、両手を上向きにしてテーブルの下に押し付けてもいいです(テーブルをひっくり返すふりをする。実際にはひっくり返さないこと)。 アイデア次第で、ほとんどのエクササイズがアイソメトリックになります。懸垂バーで腕を曲げてぶら下がったり、腕立て伏せの途中でポーズをとったりなど。 ヨガが好きなら、ヨガのポーズの多くはアイソメトリック・ホールドです(たとえば椅子のポーズや戦士のポーズ)。いずれも、従来のエクササイズにはない効果が期待できるでしょう。 ──2023年8月28日の記事を再編集のうえ、再掲しています。 Source: American Heart Association, CMS Vocational Training
ライフハッカー・ジャパン編集部