阪神に張り子の虎が帰ってきた!森下翔太「安心するし、戻ってくるのはうれしい」10日の広島戦で打球が直撃して離脱していた
連戦連勝、間違いなし! 7連勝中で首位の阪神が26日のヤクルト戦(甲子園)で信貴山朝護孫子寺から贈られた「張り子の虎」をベンチ入りさせる可能性が25日、浮上した。「虎」は今季初めて開幕甲子園メンバーに名を連ねたが、10日の広島戦で打球が直撃し〝離脱〟。修復作業が完了し、この日、帰還した。森下翔太外野手(23)も仲間の復帰に大喜び。強力な援軍となる! 【写真】打球が直撃し、バラバラになった「張り子の虎」 バァーンッ!! 衝撃の離脱劇から16日。甲子園のベンチに〝守護虎〟が帰ってくる。チームは2分けを挟んで7連勝中。黄金週間の幕開けとなる26日のヤクルト戦に合わせて昇格となりそうだ。 「ベンチにあったら安心するし、戻ってくるのはうれしいですね」 悪天候の中でDeNAに逆転勝利を収めてから一夜明け、新横浜駅から帰阪した森下が「張り子の虎」の帰還を喜んだ。 奈良・平群町の信貴山朝護孫子寺。寅のお寺として知られ、全長6メートルの「世界一福寅」など境内の至るところで虎を見ることができる。2009年春、真弓監督が必勝祈願をしたことから球団との関係が深まり、チームは甲子園開幕となる4月9日の広島戦から「虎」をベンチ入りさせた。 ところが…。翌10日、広島・アドゥワが放った打球は一塁ベンチへ-。伊藤将らが首をすくめてあわてて避けたが「虎」は動くことができなかった。尾の付け根付近にモロに受ける形で、真っ逆さまにベンチ裏へと通じる階段に落ちていった。 胴体と「アレンパ」と記された右後ろ脚を残し、バラバラに…。信貴山朝護孫子寺の関係者は「選手には球が当たらなかったので『虎が身代わりになってくれた』とチーム内で言ってくれたそうです」と語ったが、チームはその日から3連敗(1分け挟む)。森下も翌日から14日の中日戦(バンテリンドーム)まで15打数1安打だった。 離脱した「虎」は信貴山朝護孫子寺に戻された。プロ野球選手のように最短10日での復帰とはならず「魂を込める期間」として12日間のリハビリが必要だったという。20日に祈願が終了し新たに「勝」と筆で刻まれて、この日、甲子園に戻ってきた。まさに令和の鉄人、いや、鉄虎だ。 球団関係者によると「虎」のベンチ入りは岡田監督、フロントらの承認を経た上で最終判断されるという。くしくも、26日からのヤクルト3連戦は「ゴールデンウイーク こどもまつり」として開催され、スコアボードが平仮名で表記されるなど虎党を喜ばせるイベントが多い。ヤクルトに3タテを食らわせれば10連勝。2リーグ分立後、球団最長記録の11連勝も現実味を帯びてくる。自身最長の8試合連続安打中の森下は「夢を与えられる職業ですし、勝つことが一番楽しんでもらえる。勝って、子供たちにいいところを見せたい」という。「虎」のコンディションは万全。〝守護虎〟復帰に支障はない。