“日本一売れる駅弁”を作る駅弁業者が語る、「ものづくりで大切なこと」
●人の口に入るものは、人の命を左右する!
―ニッポンの駅弁、駅弁文化、今後はどうあるのがいいと考えていますか? 野並:駅弁には、お客様が現地へ行って楽しまれたり、旅の思い出だったり、地域にとっての誇りだったり、いろいろな要素があると思います。「駅弁」はこれからもあり続けてほしいと思っています。ただ、社会環境の変化や技術的な進歩のなかで、お客様への(製品・サービスの)提供の仕方も変わっていくことがあるのかもしれません。やはり、「お客様が何を望まれているのか?」というところがポイントだろうと思います。 ―「食の安全」については、どのように考えていらっしゃいますか? 野並:人の口のなかに入るものは、人の命を左右するものだと考えています。食に関する事業者としては「安全・安心」が非常に大事なポイントだと考えています。これから先も守り続けていきたいと思います。現会長も社長在任中に食中毒を出さなかったことが誇りと話していました。弊社の弁当は常温販売で、消費期限を非常に明確にさせていただいて、「安全・安心」という観点で「ここまでは大丈夫です」というところでやらせてもらっています。
●崎陽軒の味をお供に北陸新幹線で、北陸をぐるっと巡ろう!
―崎陽軒を、今後どんな会社にしていきたいですか? 野並:これからも、いまの事業は大事にしながら、「崎陽軒ってこんなことをするんだ!」と思ってもらえるような面白い会社であり続けたいと思っています。野並晃は、天才でも何でもなくて2000人を超える社員が、日々いろいろなことを考えてくれています。今年は「シウマイ弁当70周年」企画もありますし、来年1月には「ひょうちゃん」が70歳・古希を迎えますので、崎陽軒ならではの企画をお客様に対して提供させていただけたらと思います。 ―野並社長お薦め、崎陽軒の駅弁を美味しくいただくことが出来る、鉄道の車窓は? 野並:この春、福井・敦賀まで開業した北陸新幹線にぜひ乗っていただいて首都圏から北陸へ足を運んでいただく際に召し上がっていただけたらと思います。北陸では5つの駅弁業者と弊社との「北陸新幹線弁当」も販売されております。そしてぐるっと東海道新幹線へ回って新横浜までお戻りになる頃は、日も暮れてお疲れでしょうから、夕飯代わりに弊社店舗でまた弁当をお求めいただけたら、大変嬉しいです。