伝説的な強さ! 日本人が輝いた欧州最強チーム(2)ナカタは偉大だ! 黄金期リーグを席巻
欧州のビッグクラブ、または名門に所属した日本人選手は多くいる。ただ、数多の実力者に劣ることなく活躍し、クラブに栄光をもたらした日本人は、ほんの一握りである。今回は、日本人選手の輝きもあって最強を証明した欧州のチームを紹介する。(成績は『transfermarkt』を参照)
ローマ(2000/01シーズン) 監督:ファビオ・カペッロ セリエA成績:優勝 コッパ・イタリア成績:ベスト16 UEFAカップ成績:4回戦敗退 日本人選手:中田英寿 2000年、ローマは株式を上場。これにより豊富な資金を確保し、2000/01シーズン開幕前にガブリエル・バティストゥータ、ワルテル・サムエル、エメルソンといった実力者を多く補強した。それが功を奏し、ローマは同シーズンのセリエAで序盤戦から首位の座をキープ。最後まで逃げ切りに成功し、実に18シーズンぶりとなるスクデットを獲得することになった。 このシーズン、ローマ在籍2年目だった中田英寿は、後にクラブのレジェンドとなるフランチェスコ・トッティの存在もあり、満足いく出場機会を得ることができていなかった。しかし、ローマがセリエAを制覇できた要因の1つは、主力だけでなく、控えメンバーも充実していたからこそ。ヴィンチェンツォ・モンテッラ、そして中田らは、レギュラー陣に疲労の色が見えたり、怪我で離脱した際にその穴を完璧に近い形で埋めてみせた。 伝説となったのは、第29節、ユベントスとの首位攻防戦だ。ローマは2点ビハインドのまま試合終盤を迎えたが、途中出場の中田が79分に1点を返すと、アディショナルタイムに同じく途中出場のモンテッラが中田のシュートのこぼれを押し込みゲームを振り出しに戻した。この勝ち点1が優勝争いの運命を決定づけたと言っても過言ではなく、とくに2点に直接関与した中田は、多くのロマニスタにとって忘れられない選手となった。
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