トランプ氏がヒトラー肯定発言?で物議 舛添要一氏「ジェノサイドと経済政策は切り分けて評価を」ドイツ人コラムニスト「”いい面”にあえて注目する必要ない」
■ヒトラーを評価する声…なぜ増え続ける?
Xでは「自国を押し上げたという意味で、あれほど功績のある政治家もいない」「手腕があったのは間違いない。学ぶべきところも多い」「もっと多くの人を殺した独裁者なんてたくさんいるだろ」のように、ヒトラーを評価する声も出ている。 舛添氏は、ホロコーストは絶対に認められないとした上で、「ヒトラーほど演説がうまい政治家に会ったことがない。抜群の能力を持っていたが、その結果ひどいことになった」と評する。「『世の中の不満は誰かの責任』だとする時に、『ユダヤ人が悪い』と言う。ヒトラーは若い頃、反ユダヤ主義者から洗脳されていた。『ヒトラーはなんだ』と苦々しく思う人もいたが、圧倒的多数の大衆支持があった」。 サンドラ氏は「マーケティング能力がある人は、世の中にいっぱいいる。なぜ政治的に悪いコトしたとされる人の、”悪いコトではないこと”に注目する必要があるのか」と反論し、「政策は全部事実だと思うが、その先にもたらしたことは世界中が知っている。ユダヤ人家庭から家具や宝石を没収し、ドイツ人に振り分けて、『豊かになった』と言うのは違う。裏のことも考えて発信すべきだ」と非難する。 コラムニストの河崎環氏は、この発言を受けて、「なぜ現代の我々が関心を持ってしまうのか」に焦点を当てる。「アイコンとしての大きさに加えて、“ダークヒーロー”に対する心理的ハードルが下がっていないか。SNS時代で『目立つ』『映える』に価値が置かれる今、ヒトラーやゲッペルス的なプロパガンダに目を向けてしまうトレンドがある」。 舛添氏は「ヒトラーやゲッペルスがラジオを使って、ドイツ国民を洗脳したのと同様な面をSNSが持っているのではないか」と気をもむ。「いい道具だが弊害もある。私がYouTubeに動画を出すと、ナチスの親衛隊が殴り込みをかけるような勢いで反応が来る」。 トランプ氏がしたとされる発言を、舛添氏はどう見るか。「トランプ氏は本当に歴史を勉強しているのか疑問だ。安倍元総理と話したときに、日露戦争を知らなかったという有名な話がある。ヒトラーのことをどこまで知っているかわからない。そういう人の話を議論してもしょうがない」と断じた。 (『ABEMA Prime』より)
ABEMA TIMES編集部