“103万円の壁”巡り国民・玉木代表「地方に迷惑かけない」 税収減穴埋め「見守る」
政治改革に関する与野党による初協議が、異例の全面公開の形で行われました。いわゆる「103万円の壁」の引き上げについては、石破茂総理大臣が29日に表明する方向で調整が進んでいます。 【画像】政治改革めぐり7党が異例の公開協議 企業・団体献金禁止に自民反対で意見対立
■企業・団体献金の禁止は?自民反対で意見対立
自民党 政治改革本部 渡海紀三朗本部長 「今回、例外的なことだが、フルオープンという形で開催することになった」 政治改革を巡って、初めて開かれた与野党7党による協議。異例のメディア全面公開は、立憲民主党の要求に少数与党の自民党が応じる形で行われました。 立憲民主党 大串博志代表代行 「裏で議論したみたいにならない形が非常に重要だ」 国民民主党 古川元久代表代行 「結果を出さなきゃいけない」 カメラを意識したようにも見える意見交換。ただ、各党の隔たりはあらわになりました。 大串代表代行 「私たちとしては企業・団体献金の禁止」 企業・団体献金については、多くの野党が「禁止すべきだ」と訴えた一方、自民党は「禁止ではなく透明度を上げることが大事」と主張し、意見が対立しました。 渡海本部長 「『企業献金が悪で、個人献金が善だ』という前提には立っておりません」 石破総理が急ぐ政治資金規正法の年内の再改正は、難航が予想されます。 少数与党として厳しい政権運営が続く石破総理。まずは、当面の国会運営をどう乗り切るのかが焦点になります。 複数の政府関係者によりますと、29日に行われる所信表明演説で「年収103万円の壁」について、2025年度の税制改正で議論し、引き上げる考えを明らかにする方針です。 石破政権が国民民主党の主張を飲めば、予算案が否決されるリスクは低くなります。
■国民民主・玉木代表「地方に迷惑かけない」
キャスティングボートを握る、国民民主党の玉木雄一郎代表。「103万円の壁」の引き上げを巡って、総務省が全国知事会などに反対するよう「工作している」と発言したことについて、謝罪の意思を聞かれると次のように述べました。 玉木代表 「『工作』という言葉が、知事会のみなさん、特に村井会長にご不快な思いを抱かせたとしたら、おわびを申し上げたい」 「工作」発言を陳謝しましたが、主張は曲げませんでした。 玉木代表 「ただ、総務省が知事会には特にそうだが、各首長に一定の説明をするということは、通常行われていることだと思うし。『税収がこれだけ減りますよ』という話は当然いっていると思う」 地方の税収が減っても、国が地方交付税で補填する仕組みがあることを強調しました。 玉木代表 「単に税収が減ったら、地方に入ってくる収入全体が自動的に減るというものではない。交付税措置も含めて考えてほしい。地方財政に迷惑をかけるつもりはない。どういう解決策ができるのか、これからしっかりと政調会長や税調会長の協議を後押しし、見守りたい」 (「グッド!モーニング」2024年11月27日放送分より)
テレビ朝日