自分好みを楽しむ「本格コーヒーメーカー」の奥深さ、美味しさにこだわる人に知ってほしいポイント
専用カプセルにはブルーマウンテンやハワイコナといった高級豆も選べるほか、スマートフォンと連動させることでコーヒーのスペシャリストが作成した「プロレシピ」による抽出方法が選べる。同じカプセルでも抽出方法を変えることで、専門家が監修した異なる味わいのコーヒーが楽しめるのだ。 ■抽出方式からコーヒーメーカーを選ぶという手も コーヒーの抽出方法には水(熱湯)をコーヒー粉に通過させる「透過法」と、粉を一定時間水(熱湯)に浸す「浸漬法」の大きく2つがある。ここまで紹介したのは、お湯を注いでコーヒーを抽出する一般的な透過法をつかったドリップ式コーヒーメーカーだ。
透過式には、これ以外にも圧力をかけてコーヒーを抽出するエスプレッソがある。エスプレッソは圧力をかけて一気にコーヒーを抽出するため、旨味はありつつも雑味が出にくいのが特徴。また、ドリップコーヒーよりカフェインが少ないといった特徴もある。 エスプレッソマシンには手動式やセミオートなど複数のタイプがあるが、毎日手軽に飲みたいなら全自動タイプが手軽。中でも、世界的シェアトップを誇るデロンギの「全自動コーヒーマシン」シリーズは、日本人好みのドリップコーヒーのような味を再現した「カフェ・ジャポーネ」といったメニューを持つことで人気だ。
このほか、上位モデルになるとフワフワのフォームミルクを使ったカプチーノやマキアートなどのアレンジコーヒーもボタン1つで作れるようになる。「自宅でドリンクバーのような体験がしたい」というニーズに応えてくれるモデルなのだ。 ■手間をかけてでも抽出過程を楽しむという選択 一方、浸漬法コーヒーの代表といえば、喫茶店などで見かけるフラスコを使ったサイフォン式コーヒーだろう。サイフォン式はコーヒーの粉を一定時間熱湯に浸してからろ過する方式のため、豆本来の特徴を引き出しやすい方法ともいわれている。
このサイフォン式の抽出方法を採用したコーヒーメーカーといえば、タイガー魔法瓶の「Siphonysta(サイフォニスタ)(ADS-A020)」だ。専用シリンダーの下にコーヒー粉、上に水をセットすることで、蒸らしから浸漬、攪拌、ろ過までを全自動で行ってくれる。 シリンダーが透明なので、粉が攪拌される様子や、コーヒーが下シリンダーから上シリンダーに噴き上がる工程を見るのも楽しい。抽出後のお手入れは少し複雑だが「サイフォン式の抽出過程まで楽しみたい」という世界中のユーザーから注目を集めているコーヒーメーカーなのだ。
■自分のコーヒースタイルにあわせて選ぼう ここまでの解説でわかるように、実はコーヒーメーカー「これを買えば正解」というものはない。 例えば、普段はボタン1つでコーヒーが淹れられる「デロンギ エレッタ エクスプロア 全自動コーヒーマシン」、週末はGINA smartでゆっくりとコーヒーを淹れつつ自分の好みを追求するなど、自分のライフスタイルにあわせたモデル選びが重要なのだ。 これからコーヒーメーカーの購入を考えているなら、まずは「自分がどのようにコーヒーに向き合いたいか」を一度考えてほしい。
倉本 春 :家電ライター