【大学選手権】青学大・佐々木泰が決勝導く6打点…相手監督も「ボール球」内角攻めを驚弾
◆報知新聞社後援 第73回全日本大学野球選手権▽準決勝 青学大10―2天理大=8回コールド=(15日・神宮) 準決勝が行われ、早大(東京六大学)と青学大(東都大学)が決勝に進出した。早大はタイブレークの末、東日本国際大(南東北大学)を下した。9回から登板した1年生右腕・安田虎汰郎が“魔球”チェンジアップを武器に2回を無失点に封じた。青学大は今秋ドラフト候補の主将・佐々木泰(たい)内野手(4年)が3ランを含む4安打6打点と活躍し、天理大(阪神大学)に大勝した。16日の決勝で早大は9年ぶり6度目、青学大は2年連続6度目のVを目指す。 “これぞ佐々木”という打球が、左翼ポール際の観客席に突き刺さった。1回2死一、二塁。リーグ戦通算12発の大砲が、天理大の右サイド・長尾渉佑が投じた内角低めのスライダーを巧みにすくった。 低い弾道でグングン伸び、しかもファウルゾーンに切れない。「得意としているボール。ヘッドを返さずバットに乗せることができました」と佐々木。天理大の三幣(みぬさ)寛志監督(44)は「ボール球だった。彼が一つ上でした」と脱帽するしかなかった。これで勢いに乗り、計4安打6打点。「ああいう(チャンスの)場面で打てたのは自信になります」。1試合最多打点記録にあと1まで迫る猛打で、コールドでの決勝進出に貢献した。 春季リーグ戦は打撃不振に苦しんだが、今大会は2本塁打8打点と本来の姿を取り戻した。「決勝も、相手を圧倒する試合ができれば」。主将を示す「背番号1」がひときわ大きく見えてきた。(浜木 俊介) ◆佐々木 泰(ささき・たい)2002年12月24日、岐阜県出身。21歳。県岐阜商では主将。高校通算41本塁打。青学大では1年春に4本塁打を放ち、東都の1年生では史上最多の年間6発。リーグ戦通算79試合で打率2割3分4厘、12本塁打、31打点。178センチ、82キロ。右投右打。
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