【ジャパンC 俺のチェックポイント】モタれ癖改善!スターズオンアース巻き返しあるぞ 高柳瑞樹師「フィジカル面も順調に上がってきた」
ジャパンCの『俺のチェックポイント』は3日目。東京サンスポの板津雄志記者が、昨年3着のスターズオンアースに注目した。前走・ドバイシーマクラシックで初めての大敗。いつにも増して右にモタれたのが原因だったが、その課題は克服できるのか。最終追い切りと陣営の感触をチェックした。 追い切り日のチェック馬はスターズオンアースだ。前走のドバイシーマクラシックは8着でキャリア初の着外。不可解な敗戦で、今でも高柳瑞調教師は「もともと右にモタれる馬だけど、あれだけモタれた理由が分からない」と首をかしげる。調教で〝課題〟をクリアできているか、確認しなければいけない。 この日は美浦Wコースでリプレゼント(1勝)の4馬身後方を追走。直線入り口で並びかけると、一杯に追われる相手を馬なりで退けてクビ差先着。調教後半の馬場がタフな時間帯で5ハロン65秒8─11秒7なら時計的に十分で、見ていてモタれ癖も気にならなかった。トレーナーも「(モタれる面も)先週より良かった。フィジカル面も順調に上がってきたし、(昨年同様に)状態はいいと思う」と前向きだ。 先週は川田騎手を背に同コースをエネルギッシュに駆け抜け、3頭併せで最先着。時計も6ハロン81秒3─11秒3と上々だった。桜花賞V以来の手綱となる鞍上は今週の会見で「モタれるというところがこの馬のひとつの特徴でもありますので、それをどう対応するか、現状どれほどなのかというところと、あと1週間で何ができるのかを話し合うために乗りました。内容的にもある程度、この馬らしくは動けてはいたとは思うので、それをへて、より良い状態になってくれればという思いです」と評価した。 振り返れば、デビューから石橋、横山武、川田、ルメール、ビュイックと、必ずレースで騎乗するジョッキーが追い切りにまたがって癖を確かめていた。それが大事なのかもしれない。前走は当日にルメール騎手の落馬負傷で急きょの乗り替わり。百戦錬磨のデットーリ騎手でも癖を把握し切れなかったか。 今回は「桜花賞を勝たせていただいた馬ですから、違う馬に乗りながらも常に注目はしていました」という川田騎手が背にいるのは頼もしい限り。その鞍上が「素晴らしい一頭であるのは間違いないです」と認めるスターズオンアースから、やはり目が離せない。(板津雄志)