「月給が多い」vs「ボーナスが多い」手取りの“差”はどのくらい?「年収500万円」のケースで試算
筆者作成 年収が500万円の場合、各種の社会保険料は、「月給高め・ボーナス安め」「月給安め・ボーナス高め」ともに年間75万3968円を負担しています。それぞれのパターンで給与・ボーナス支給時の天引き額は異なりますが、年間の負担額は同一になります。
「年収500万円」にかかる所得税・住民税額は?
給与所得のみを得ている場合の、所得税・住民税の計算方法は次の通りです。 所得税・住民税(所得割) (給与所得額-所得控除額)×税率-控除額 ここで、給与所得額とは給与の額面受取額から給与所得控除額を差し引いたもので、給与所得控除額は、年収500万円の場合は144万円です。よって、年収500万円の人の「給与所得額」は、500万円-144万円=356万円となります。 ここから基礎控除額・社会保険料控除額を差し引き、実際に年収500万円の人の所得税額・住民税額を計算してみると、次のようになります(ここでは復興特別所得税については考えません)。 ●所得税 (356万円-基礎控除48万円-社会保険料控除75万3968円)×10%-9万7500円=13万5103円 ●住民税(所得割) (356万円-基礎控除43万円-社会保険料控除75万3968円)×10%=23万7603円 ●住民税(均等割) 東京都の場合、個人都民税1000円、個人区市町村民税3000円で合計4000円。 月額給与から源泉徴収される所得税・住民税については月によって差がありますが、最終的には年末調整によって、前記の金額が年間の給与から差し引かれることになります。
「年収500万円」の手取り額は?
ここまで計算した数字をもとに、年収500万円で「月給高め・ボーナス安め」の人と「月給安め・ボーナス高め」の人の年間手取り額をまとめたものが図表2です。 図表2
筆者作成 給与支給時・ボーナス支給時の社会保険料等負担額は支給額によって変動しますが、1年間ならして考えると、年間手取り額に変化はありません。