《映画化がっかりドラマランキング》名作から駄作に転じた5作品、1位は“世界観ぶち壊し”の医療モノ
「風呂敷広げすぎて意味不明」(千葉県・50歳) 「大島優子がかわいそうだけど役が浮いちゃっていた」(東京都・44歳) 2位にランクインしたのは『SPEC~警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿~』(TBS系・'10年)。戸田恵梨香と加瀬亮がバディを組み、捜査一課が手に負えない超能力などを使った特殊な事件を捜査する。 『ケイゾク』('99年)と同一の世界線であることから『ケイゾク・サーガ』と呼ばれることも。 「同作は連続ドラマのあと、スペシャルドラマ『SPEC~翔~』('12年)があり、劇場版『SPEC~天~』('12年)と続き、またスペシャルドラマ『SPEC~零~』('13年)から『劇場版SPEC~結~』('13年)の前後編で完結します。 完結といっても『結』に至るころには世界観が壮大すぎてついていけなくなった視聴者が多い。当麻(戸田)が無間地獄に落ちるというのも後味が悪い。 劇場版から登場した大島優子さんの演技が当時とても叩かれていましたが、あの役の正解の演じ方はあるのでしょうか(笑)。誰がやっても無理だと思いますよ」 他の作品がここ5年以内に公開されたのに対して、10年以上前の作品が唯一ランクイン。ドラマと劇場版の格差がよっぽどひどかった?
希望に満ちた感動作のはずだったのに……
「希望を描いてほしかった。引退した子役がこの作品のためだけに復帰したのにあんな設定ひどい」(神奈川県・55歳) 「ドラマ版は優しい世界だったのに、島のみんなで先生を搾取しているように見えた」(愛知県・42歳) 「生田絵梨花の役いらないでしょ」(兵庫県・36歳) 多くの票を集めた1位は『Dr.コトー診療所』(フジテレビ系・'03年)。吉岡秀隆を主演に迎え、離島医療に情熱を注ぎ、命の尊さに執着する青年医師の孤軍奮闘を描く。 「吉岡さんの優しい語り口と島の人々の暮らしを丁寧に描いたドラマ版は、間違いなく名作。スペシャルドラマの他にシーズン2も放送され、このまま『北の国から』のような作品になるのではという期待も持っていたのですが……。 原作漫画があるので大きくそれたことはできないのはわかりますが、この劇場版はひどかった。これまでのドラマで一度も登場していないオリジナルキャラの生田さんを、さも今まで島にいたかのような役で登場させ、世界観を壊しました。 さまざまな苦労をした原親子(時任三郎・富岡涼)が報われる展開にしてほしかった。剛洋役の富岡さんは子役を引退後、この作品のために一時復帰して挑んだのに、あんな未来なら見たくなかった。コトー先生が最後、亡くなったのかどうかわからないラストはもっと見たくなかった」 亡くなってしまっては続きも見られない──。 「がっかり作品といっても今回はドラマ版は名作ぞろい。ドラマも映画も駄作で人々の記憶に残らない作品よりずっといい。だからこそ、映画化に落胆してしまう人が多いのでしょう。できるならこの5作品全部、ドラマの世界線のままもう一度作り直してほしい」 どの作品もドラマが名作ゆえに期待値も高まってしまうのだろう。安易な映画化はしないでほしい?