「世界に技術を知らしめて」…技能五輪国際大会、先輩・上司ら熱戦見守る
仏リヨンで開催中の「第47回技能五輪国際大会」で競技が始まり、会場の「ユーロエキスポ」には多くの観客が詰めかけた。今大会には69カ国・地域から過去最多となる1360人の選手が参加。日本からは全59職種のうち、47職種・55人が出場する。各職種の競技ブース付近には職場の先輩や上司らが駆けつけ、熱戦を見守ったり応援したりする光景が広がっていた。14日まで競技が行われる。 「技能五輪国際大会(フランス・リヨン)」とは? 「CNC旋盤」職種の日本代表である日立ハイテクの田澤大選手のブース前には、上司や両親をはじめ約20人の応援団が訪れた。CNC旋盤への出場は2015年のブラジル大会以来9年ぶりで、会社としても応援に熱が入る。競技初日はプログラミング制御や削り出しなどの技を競った。 「再生可能エネルギー」に出場するきんでんの郡安拓海選手の下には、上坂隆勇社長が駆けつけた。上坂社長は「結果を恐れることなく自分がやってきたことを信じて、世界に技術を知らしめてほしい」とエールを送る。郡安選手は競技初日の課題となる太陽光パネルの設置や周辺機器の配置に取り組んだ。 「溶接」では三菱重工業の堀江翔選手が、パイプの溶接や板厚10ミリメートルの平板溶接に加え、同16ミリメートルの継ぎ合わせ溶接などに汗を流した。また「水技術」に出場する水ingAM(東京都港区)の高島旺亮選手は、水の流れを可視化できるキットの組み立てや水質分析に取り組んだ。(仏リヨン=高島里沙)