ロマンス詐欺で2,500万円以上ダマされた元税務署員で税理士の70歳男性、晴れてタイ人女性との結婚を実現…日本・タイの二拠点生活へ【弁護士が解説】
60歳で、心底「子ども」がほしくなり…
工藤:あとは老いていくだけなのに、自分には妻も子もいない。60歳になったころ「とにかく子どもがほしい!」と、心の底から思うようになりました。 小峰:どのように相手を探されましたか? 工藤:今度は、海外の方と出会えるマッチングアプリを始めました。最初は東欧の方々とのマッチングアプリに参加したのです。 小峰:チャットは英語ですか? 工藤:翻訳ソフトを使って英語でチャットをしていました。その後、ウクライナ人女性と仲良くなることがでいました。日本に遊びに行きたいと言ってくれたので、数十万円を送ったのですが、予定が合わなくなったとかで、結局日本には来ませんでした。 小峰:ロシアとの戦争の影響でしょうか? 工藤:いいえ、戦争前の話です。ちなみに、2022年に戦争が始まってから「戦争で苦しいので、援助してほしい」と言ってきましたが、お金目当てだと思いスルーしました。 小峰:ほかにも出会いはありましたか? 工藤:別のアプリで中国人女性と知り合い「ビットコインで一緒にビジネスを立ち上げましょう」と誘われました。この人です(写真を見せる)。 小峰:なんとかわいらしい! 工藤:ビットコインを約2,500万円分送りましたが、結局、本人に会うこともできないまま音信不通になりました。 小峰:最近問題になっている「ロマンス詐欺」でしょうね…。
結婚相談所を通じて東南アジア某国の女性と国際結婚するも…
工藤:マッチングアプリをあきらめ、今度は、東南アジアの某国の人を紹介するという結婚相談所に登録しました。登録から1ヵ月以内に、現地で5人とお見合いをすることができました。マッチングアプリでは体験できなかったスピード感でした。結局、52歳年下の、18歳の女性と結婚しようと思いました。 小峰:えっ…。 工藤:ただ、妻は日本のビザをなかなか取得することができず、そのまま地元で暮らしていました。私は、結婚相談所に言われるまま、毎月数万円を送金していたのですが、彼女がだんだん金目当てじゃないかと疑うようになってしまいました。 小峰:なにかあったのですか? 工藤:妻の実家は、竹で籠を編む仕事をしていましたが、月の金銭収入は1万円もなかったようです。それなのに、毎月数万円も私が送金するようになってから、妻は、若者たちとパーティで遊ぶようになりました。 小峰:…………。 工藤:翻訳ソフトを使ってやりとりしたLINEを見てください。妻が大音量の音楽が響いている動画を送ってきて「パーティに来ている」と。私は「あなたはもう妻なのだから、妻らしく身を慎んで暮らしなさい」と返信しました。私の周りに、音楽がガンガン鳴るようなパーティに奥さんが行っている人なんていません。 小峰:70歳と18歳ですから、ジェネレーションギャップはありますよね。 工藤:その数日後、お金を送って欲しいと言ってきたのです。お金を要求されるのに嫌気がさし、結婚相談所を通じて、離婚したいと伝えました。わずか半年、実際に会っていたのは100時間にもならない結婚生活でした。