[山口県]中央ゼブラゾーン追加設置へ 県道21号山口防府線、渋滞対策一定の効果
迂回看板効果も検証
山口県は、山口市大内地区の県道21号山口防府線で発生する慢性的な渋滞の対策として、店舗などの路外施設へ入るため右左折する車両によって通行が滞留しないようにする「中央ゼブラゾーン(導流帯)」を追加設置する。 ゼブラゾーンは「車両の安全かつ円滑な走行を誘導する必要がある場所」に設置される区画線。中央ゼブラゾーンは、車道を確保した上で中央線に沿ってゆとりのある路面の区画にゼブラゾーンを設けることで、右折待ちする車両を本線上にとどまらせないように促すほか、左折待ちする車両をよけて後続車両を通行させることで通行の流れをよくする効果が期待できる。 県都市計画課によると、2022年度に大型商業地前から県農業試験場跡地前まで約800メートルにわたって設置。設置前後の車両による旅行速度を測定したところ、約7割の測定結果で通行の流れが良くなった。さらに、ドライバーへのアンケートで、「本線上に右折するために停止する車両がいなくなり走りやすくなった」「沿線店舗などへ出入りする左折車の脇を通り抜けやすくなった」といった声があり、渋滞対策として一定の効果を確認できたとしている。 本年度はこれまでの効果を踏まえ、追加で農業試験場跡地前から国道262号方面に向けて設置する。設置する総延長などはこれから決める。 県は防府市方面から通行する車両に混雑を避けるため国道262号への迂回(うかい)を呼びかける看板を3月に設置しており、本年度は中央ゼブラゾーンの追加設置と迂回看板の効果を検証するほか、昨年度実施した交通量調査結果を踏まえた交差点改良などの短期対策や事業中路線の整備といった中長期対策を検討する。