ネット中傷に相談窓口 メールと電話で 知識備えた専門業者へ委託し、11月から開始予定 さいたま市が予算案
埼玉県さいたま市は、インターネット上の書き込みによる誹謗(ひぼう)中傷を受けた被害者らを支援するため、メールと電話による相談窓口を今秋に設置する。業務委託費など約283万円を計上し、2024年度一般会計補正予算案を5日開会の市議会6月定例会に提出する。 市インターネット上の誹謗中傷等の防止と被害者支援等に関する条例(通称・ネット安心条例)が2月定例会に議員提出議案により可決され、4月1日に施行された。同様の条例は政令指定都市で初めて。市の責務として、被害者や行為者を出さないための施策を実施し、相談支援体制を整備すると規定していた。 市人権政策・男女共同参画課によると、ネットや交流サイト(SNS)などについて、高度で幅広い知識を備えた専門事業者に相談窓口を委託する。8月に契約締結、11月から事業開始を予定。補正予算案には、来年3月まで5カ月分の委託費などを計上した。 被害者や書き込みをした当事者らを対象に、初期段階の相談に対応。相談内容を整理したり、助言を行うとしている。法的な課題や心の不安を解消するため、市の「法律相談」「こころの健康相談」につなぐ役割も果たすという。同課の担当者は「被害者らに寄り添って迅速な対応を図り、必要な助言を行っていきたい」と話している。
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