陰謀論、画像加工、謝罪…キャサリン皇太子妃に何が起きている?
パパラッチが無許可で撮影
ウィリアム皇太子がゴッドファーザーの追悼礼拝への出席を取りやめてから1週間もしないうちに、パパラッチが撮影したキャサリン皇太子妃と母キャロル・ミドルトンさんの写真が、アメリカのメディアによって公開された。
ウィンザー城近くで撮影されたその“ぼやけた”写真を、イギリスの報道機関は取り上げなかった。王室関連の話題に詳しいジャーナリストのヴィクトリア・マーフィー氏はこれについて、「報道が禁止されていたわけではありません」と話している。報道各社と王室の間でそのような取り決めがなされることは、実際には非常にまれなことだという。
報道機関には、個人のプライバシー権の保護をはじめ、従うべき厳格な法律や倫理規定があり、それらはもちろんキャサリン皇太子妃の写真を扱う場合にも適用されている。 「無許可での撮影を控えるよう求められていながら、それを無視して写真を撮れば、法的な問題が生じる可能性があります。それだけでなく、そうした写真を購入する国内の報道機関は、数が限られています」
加工された公式ポートレートを公開
ケンジントン宮殿はイギリスにおける母の日だった3月10日、キャサリン皇太子妃と3人の子どもたちの写真を公開した。
だが、ゲッティイメージズなどの大手写真エージェンシーや通信社はその日のうちに、配信を取りやめるよう報道各社に通告した。その1社であるアメリカのAP通信は公開された写真について、「精査の結果、加工された画像の可能性があることが判明した」と述べ、シャーロット王女の左手と着ているニットの袖口の部分のつながりが不自然であることなどを指摘した。 写真に関する通信社の基準は厳しく、AP通信は加工された画像を使用しないことを徹底している。
写真の加工を「謝罪」
母の日を祝う写真を公開してからおよそ24時間後、キャサリン皇太子妃はその写真を加工していたことを自ら認め、「混乱を招いた」ことに対する謝罪のコメントをXで発表した。
だが、それはこの写真が撮影された時期に関する疑惑を拭い去ることにつながっていない。ケンジントン宮殿は、写真はウィリアム皇太子が前週に撮影したものだと説明していたが、謝罪はそれについての「陰謀論」もさらに広めることになっている。 王室は、加工前の画像を公開していない。また写真エージェンシーは、配信の取りやめを求めた写真について「代わりの画像はない」としている。