【急逝から24年】「美白の女王」鈴木その子さんの「死化粧は黒だった」は本当か? 実妹が明かしていた不謹慎な噂の「真相」
ネットなどで流れた軽い冗談
「私も噂を耳にして、少し調べたことがありましたが、最初は、ネットなどで流れた軽い冗談から始まった」 こう語るのは、大手化粧品会社の幹部社員(以下同)である。 「亡くなって初めて、彼女の年齢が68歳だったことが判明したでしょう。驚いたネット愛好家の間から、こんなに高齢だったのだから、せめて死に顔くらいは白く塗りたくらなくてもと、同情の声が上がった」 これに対して、美白の女王らしく最期まで白化粧を施して、あの世に送るべきだとする反論もあったが、 「そんなやり取りをするうちに、葬式に使う鯨幕(くじらまく)から連想したのか、白をやめて黒化粧ではと提案した者がいて、これが大いに受けてしまったのです」 これほど不謹慎な話はないのだが、問題はこうした噂がだんだんと広まり、やがては、遺族の耳にも届いてしまったことである。
笑われても、いつも明るく舞っていた
「姉が急死したために、あの当時は中傷交じりのイヤな言葉をいろいろと耳にしたものでした。そのなかには、鈴木その子の死に顔は黒くて汚なかった、などとする悪評もありましてね」 こう話すのは、実妹の吉田登美子さん(以下同)である。 「美白ぶりが有名な姉だっただけに、この噂ばかりは許せないことでした」 ことさら濃い白化粧を施してテレビに出演、自ら会社の広告塔となって働く生前の姉の姿を見てきただけに、なおさらだったのだ。 「みなさんに白塗り仮面と笑われても、いつも明るく舞っておりましてね」 そんな姉が肺炎で急逝した時、悲しみをこらえながら最後の化粧を施したのは登美子さんだったという。 「ですから、死化粧が黒かったなどという噂が根も葉もないことは、私が一番よく知っているのです」 安らかに眠るようだったその子さんの死に顔は、透き通るように白くて、とても美しかったという。
デイリー新潮編集部
新潮社