小芝風花「谷崎警部(北村有起哉)がかわいいんです」――「事件は、その周りで起きている」
――第4話の、物が捨てられない真野のエピソードも印象的でした。 「第4話は真野と宇田川の性格がはっきりと出る回だと思います。物を思い出、財産と捉える真野と物をゴミと捉える宇田川のやりとりは、感情型の真野と理論型の宇田川そのものですごく面白いですし、演じていて楽しかったです。笠松さんは楽しい“間”をメリハリよく表現してくださるので、それに対して気持ちよく突っ込んだり、否定したり、怒ったりしようと思いながら演じました」
――真野は物が捨てられない人なのですが、小芝さんはいかがですか? 「私は捨てられる物と捨てられない物がはっきりしていて、断捨離は好きなのですが、台本だけは捨てられないんです。今まで出演したドラマの台本を全部取っているのですが、台本は意外と場所を取るので、何回も『もう処分しよう』と思ったことがあります。一旦段ボールに詰めてはまた戻すという…。何十年後かにテレビや雑誌で『デビューした作品の台本はお持ちですか?』と聞かれたらどうしようと思って、いい加減処分しなきゃと思いつつ真野と同じようなことをしています(笑)」 ――逆に、真野に共感できないところはありますか? 「ルイボスティーを出す回(第1話)もそうですし、第2話の親しくない人の結婚式用のビデオメッセージを送るシーンもそうですが、うそがつけないところです。たとえば、優しいうそと、人をおとしめるうそがあるじゃないですか。真野は“優しいうそでも悪いうそでもうそはうそだから”と融通が効かないんです。でも、私は楽しくていい雰囲気が好きなので、親しくない人でも親しい感じで『おめでとうございます!』と言っちゃいます(笑)。でも、真野のような、真っすぐで何事も曲げない人は、最近あまりいないのかなと思いますし、すごく変わっているのに“自分は至って普通で正しい”と揺るがないところが愛らしくて好きです」 ――もし、シリーズ3が決まったらやってみたいことはありますか? 「ずっとこのままで続けたいです。よくシリーズものになると『さらにパワーアップして帰ってきました』と言いますが、今までと何も変わらず、このゆるい感じでずっとやっていきたいです(笑)」 ――ありがとうございました!