尖閣情報発信センター視察 アジアの若手研究員4人
公益財団法人日本国際問題研究所(東京都)の招きでアジア各国から訪日している海外短期特別フェロー4人が25日、石垣市を訪れ、ユーグレナ離島ターミナルに市が設置した尖閣諸島情報発信センターを視察した。 4人はインドネシア、べトナム、インドのシンクタンクや研究機関で勤務する若手研究員。同研究所が海外短期特別フェローを招き、石垣市を視察するのは今年で3回目となる。 同研究所領土・歴史センター長の高地雅夫総括研究員は「日本にとって中国は経済的に大事なパートナーだが、関係には課題も抱えている。同じような事情を持つ国の若手研究員に、日本の立場を理解してほしい」と期待する。 尖閣諸島情報発信センターでは、野崎雅治・尖閣諸島対策室長兼市企画政策課長が4人に対し、尖閣諸島が日本固有の領土であることを説明。来年は領土編入から130年の節目に当たり、大規模な式典を計画していると話した。 4人は野崎室長に対し、市が尖閣周辺海域で実施した海洋調査について「実際に参加して、緊張が高まっているのを感じたか」などと質問。市が製作した尖閣諸島の住所を記した標柱、尖閣諸島の立体模型などの展示物も見て回った。 インドネシアのシンクタンクで外交政策を研究しているシンディ・A・F・マンダギさん(29)は「尖閣問題で日中の緊張が高まっているが、両国は対話し、国際法にのっとって問題を解決していくべきだ」と要望した。 4人はこの日、海上保安庁バースなども見学した。26日に那覇市に向かい、航空自衛隊那覇基地などを訪れる予定。 4人は今月来日。招へい期間は3カ月間で、既に島根県を訪れ、竹島問題について関係者の話を聞いた。来月中旬には北海道で北方領土問題を調査する。