【牡蠣フライカレー】甘くてスパイシーでクセになる味「大阪マドラスカレー」を赤坂で食す:パリッコ『今週のハマりメシ』第123回
そういうわけだから、量も一般的なカレー店の普通盛りくらい、いや、それ以上あるんじゃないだろうか。これ、大を頼んだらどうなっていたんだろう。 ごはん全体を覆うたっぷりのソースが嬉しいカレーをさっそく食べてみると、お、かなり特徴的。僕が今まで食べてきたなかでもかなりの勢いでフルーティーな甘さが際立っていて、もったりとしていて、しかしきちんとスパイス感もある。最初はちょっとびっくりしてしまうくらいの甘さだけど、食べれば食べるほどにクセになるし、たぶん、数度通ったらこのカレーなしには生きられなくなってしまうタイプだ。 そしてどうしてもときめいてしまうのが、中央にのせられた卵黄。 で! さらに! トッピングに選んだ牡蠣フライ! これが大正解。皿がでかいので写真だとわかりづらいかもしれないけど、かなり大ぶりでジューシー。牡蠣自体の味も濃く、これがふたつで200円なら、居酒屋だったら感動して3皿は頼んでしまうレベルだ。タルタルソースをたっぷり絡めてはふはふとほおばり、ぐびっとビールを飲むと、幸せの絶頂。カレーと合わせると、不思議とさらに牡蠣の味が際立ってうまい。 後半は当然、卓上の辛味スパイスで味変し、そろそろがまんができなくなってきたタイミングで、卵黄を崩してカレーと絡めて食べる。そりゃあまぁ、うまいに決まってますわな。 会計時に店員さんに聞いてみたところ、大阪マドラスカレーは、大阪で30年以上も愛されたカレー屋で、その味に惚れ込み、仲良くなってレシピを受け継いだ現オーナーが、東京でオープンさせた店だそう。一時は下北沢や吉祥寺にも店舗があったが、現在このカレーを食べられるのは、ここ赤坂店だけのようだ。 で、帰ってからなんとなくWEB検索してみて驚いたことに、そのオーナーというのが、なんと俳優の北村一輝さんなんだそう。僕でも知ってる有名俳優さんだけど、こんなこともやっていたんだな。相当にこのカレーを愛していたということだろう。 またまた、赤坂を訪れたときに寄るかどうか迷う店が増えてしまった。 取材・文・撮影/パリッコ
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