【牡蠣フライカレー】甘くてスパイシーでクセになる味「大阪マドラスカレー」を赤坂で食す:パリッコ『今週のハマりメシ』第123回
ある日、あるとき、ある場所で食べた食事が、その日の気分や体調にあまりにもぴたりとハマることが、ごくまれにある。 【画像】卵黄で味変! それは、飲み食いが好きな僕にとって大げさでなく無上の喜びだし、ベストな選択ができたことに対し、「自分って天才?」と、心密かに脳内でガッツポーズをとってしまう瞬間でもある。 そんな"ハマりメシ"を求め、今日もメシを食い、酒を飲むのです。 * * * ありがたいことに、たまにお声がけいただいてはゲスト出演させてもらっているTBSラジオの人気番組「アフター6ジャンクション」。最近リニューアルされて「アフター6ジャンクション2」となり、放送時間が夜の10時から11時55分という、なかなかに深い時間帯に移動した。ふだんの僕ならば完全に寝ているころだけど、毎度番組に呼んでもらうたびに楽しみにしている。赤坂の街へ早めに行って街を徘徊し、ひとりで軽く前飲みする楽しみは、むしろやりやすくなった。 それに、こういう機会でもないと訪れることのない赤坂という街の懐は僕の浅はかな想像よりもずっと深く、そのハイソなイメージに反して、僕のような場末者を快く受け入れてくれる店が、行くたびにどんどん見つかるのだった。 というわけで、今日も会場への入り時間の1時間ほど前に赤坂に到着。ふらふらと街を徘徊してみる。すると、駅前繁華街エリアの路地裏に「大阪マドラスカレー」なる店を発見。初めて聞く名前だけど、カレー好きの僕としては大変気になるところだ。食券の券売機が店の前にあったので見てみると、ずいぶんリーズナブル。 まだ夕飯も食べていないし、メニューにはビールもあるし、どんなカレーか気になるし、入ってみることにしよう。食べ盛りの若者でもないから、カレーは770円の「小」でいいだろう。それから、カツカレー至上主義の僕としては、ふだんなら当然「カツ」(250円)をトッピングしたいところ。が、「唐揚げ」「カキフライ」「白身フライ」と、揚げ物系だけでもバリエーションがあり、しかもどれも安い。ここは冒険して、「カキフライ」(200円)にしてみようかな。 さっそく「ビール(小瓶)」(400円)、そして、サービスのキャロットラペが小鉢でやってきた。甘酸っぱくてほんのりとスパイスの効いた味が、よく冷えたビールに合う。 ほどなくして、カキフライがふたつのったカレーが到着。大中小とあるなかから、いちばん小さい「小」にしたにも関わらず、驚くほどに巨大なプレートでやってきた。
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