中国、24年の成長目標5.0% 安定成長図る、国防費7.2%増
【北京共同】中国の第14期全国人民代表大会(全人代=国会)第2回会議が5日開幕した。李強首相は就任後初の政府活動報告で、2024年のGDPの成長率目標を前年目標と同じ「5.0%前後」に設定した。長引く不動産不況で経済の下押し圧力が強まる中、習近平指導部は安定成長の実現を図る。24年予算案では国防費を前年比7.2%増とした。軍事力増強を続ける。李氏は台湾独立に反対する立場を改めて強調した。 李氏は、積極的な財政政策で景気を下支えする方針を表明した。「不動産市場の安定的で健全な発展を促進する」と説明した。地方債務、中小金融機関のリスクに対処し、経済と金融の安定を維持する。製造業で外資の参入制限を全面撤廃し、対中投資を促す。 国防費は1兆6655億元(約34兆8千億円)を計上。「世界一流の軍隊」建設を推進するため、軍事力の近代化を加速させる。李氏は「中国は覇権に反対し、国際的な公平や正義を守る」と主張し、米国をけん制した。また台湾独立の動きに断固反対し「祖国統一の大業を進める」とも述べた。