「命を大切に思いやりのある人間に」少年犯罪被害者家族が高校生に訴え「加害者にも被害者にもならないで」
山陰中央テレビ
集団暴行を受け、当時15歳の息子を亡くした大阪府の女性が、江津市の高校で講演し、被害にあった当事者としての経験をもとに、生徒たちに命の大切さを訴えました。 江津市の石見智翠館高校で、約460人の全校生徒を前に話したのは、大阪府堺市に住む一井彩子さんです。約30年前、当時15歳の息子が4人の未成年者から集団暴行を受け、亡くなりました。現在は、少年犯罪の被害者家族などでつくるグループに参加、犯罪被害で家族を失った経験をもとに、各地の学校などで命の大切さを訴える活動をしています。 講演で一井さんは、人への思いやりを持ち、相手の立場になって考えて人の痛みが分かれば、決して加害者にはならないと話し、生徒たちに被害者にも加害者にもなってほしくないと呼びかけました。 講演を聴いた生徒: 自分がされて嫌なことは相手にしてはいけないというのをもともと知ってはいたけど、改めて確認することができてよかった。 講演を聴いた生徒: ふだん聞けないような貴重な体験を伝えてもらって、自分の立場ですごく考えることができていい機会になった。 少年犯罪被害当事者の会・一井彩子さん: 周りの人たちの命も同じ命なので、それを大切にして、これからいろんな人と出会ったときに思いやりのある人間になってほしいなと思います。 島根県警は未成年者の犯罪を防ぐため、犯罪被害の当事者の思いを伝える機会をこれからも作っていきたいとしています。
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