「刑務所に入れば生活に困らない」と他に5人住むアパート自室に放火 74歳無職女に懲役5年を求刑 鹿児島地検
鹿児島市の自宅アパートに火を付けて焼損させたとして、現住建造物等放火の罪に問われた本籍同市山下町、住所不定、無職の女(74)の裁判員裁判論告求刑公判が20日、鹿児島地裁であり、検察側は懲役5年を求刑した。判決は26日。 検察側は、他の居住者や付近の住民など複数の生命、財産などを脅かす恐れがあったと指摘。「刑務所に入れば生活に困らないという、自分本位で短絡的な動機は強い非難に値する」と論告した。 弁護側は「生活に困窮し、無知から安易に刑務所を志望したことは、悪質とはいえない」などとして、執行猶予付きの判決を求めた。 起訴状などによると、被告は2023年8月28日午後4時ごろ、被告以外に5人が居住するアパートの自室で、衣類や丸めたチラシ、空き箱などにライターで火を付け、天井や壁に燃え移らせて83.9平方メートルを焼損したとされる。
南日本新聞 | 鹿児島