約50作品(!)がお買い得な「セガ サマーセール」が激アツすぎる。おこづかいを1万円もらったので『龍が如く』に初挑戦したらその「全力でふざける」スタイルに惚れちゃった…。
夏到来!! 夏といえば、「セガ サマーセール」!!! 今年もやってきました、みんな大好きセガ作品が超お買い得になる、熱い夏のお祭りが。 【この記事に関連するほかの画像を見る】 今回の注目タイトルと言えば、『龍が如く』シリーズの過去作の多くが1000円台、最新作の『龍が如く8』も40%オフの5808円でセール中。ほかにも『ソニックフロンティア』が50%オフの3294円など、有名作品もふくめた多くのタイトルが大幅に値引きされています。 というわけで、とりあえず前半期間のセール対象作品をドババっと全部まとめてみました。 量が、量が多い……!! そしてこの特大ボリュームのセールに圧倒されている間もなく、ライターの筆者のもとに「1万円あげるから好きにゲーム買っていいよ」という声とともに、天からおこづかいが舞い降りてきました。やった~~~! さっそく食わず嫌いしていた『龍が如く』にチャレンジすべく、『龍が如く 維新! 極』を購入。「なんで本編じゃないの?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、時代劇好きでシリーズ未経験の筆者としては、スピンオフである本作が手に取りやすかったのです。 結論から言うと、みごとに惚れ込みました。 迫真の演技が光るムービーシーンと引き込まれる物語もさることながら、随所に差し込まれるおふざけ要素がどうにも面白く、つい「ふふっ」と笑っちゃう。ふざけるところで「全力でふざけている」からこそ、シリアスとおふざけの絶妙な緩急が生まれていて、これまで“なんとなく”シリーズ作品を避けてきたのが恨めしくなるほど楽しめました。 もちろん『龍が如く 維新! 極』だけでは1万円をぜんぜん使いきれていないので、その他にも何作品かをピックアップしてご紹介していきたいと思います。 文/なからい ■『龍が如く』は怖くない。『龍が如く 維新! 極』でシリーズの深~い懐に飛び込んでみた というわけで、1本目は冒頭でも名前を挙げた『龍が如く 維新! 極』(セール価格は50%オフの3844円)。あらためての紹介となりますが、長く続く『龍が如く』シリーズのスピンオフで、幕末を舞台とした物語が展開される作品です。やっぱりセガといえば『龍が如く』ですよね。 このゲームの魅力は先ほどもふれたように「マジメとおふざけの緩急が素晴らしい!」ということ。『龍が如く』シリーズというと「大人の人間ドラマ」みたいなイメージがあったんですが、このゲームはシリアスな場面の真剣さと同じくらい、ふざけようと思ったところはマジメにふざけ倒しているんじゃないかと感じました。 メインストーリーは至ってマジメな時代劇。ですが、一方でゲームとしてのお遊び要素だったり、メタ的なおふざけについても全力で、両者をうまくひとつの作品として同居させているんです。 物語は幕末の土佐藩。お腹を痛めて道端にうずくまる女の子、そこに現れたエラそうな武士とのトラブルに「坂本龍馬」が割って入って......といったところから始まります。 まず印象的なのはムービーシーンの迫真さ!『龍が如く』シリーズでは、動きや表情は役者の方々が演じたモーションキャプチャーデータを用いたり、キャラクターを演じる俳優さんの顔は3Dスキャンによって3Dモデルにしていたりと、キャラクターの表現にかなりこだわっているというのはなんとなく聞いていましたが、本当にその場で演技をしているかのような迫力が感じられます。 原稿のためにスクリーンショットを撮るのがクセづいているとはいえ、寄りのシーンなんかでは思わず「顔良すぎだろ」と撮影ボタンを押してしまうこともしばしば。 序盤のストーリーも前述の「時代劇あるある」みたいな導入から始まり、京の都へ向かい……どんどんと龍馬が運命の渦に巻き込まれていくような、次が見たくなる展開が続きます。なにしろムービーシーンがめちゃかっこいいので、物語への引き込まれ方が凄まじい。 ムービーシーン以外の会話パートも雰囲気たっぷりで、筆者は普段ボイス付きの会話パートなどはさっさと読んで飛ばしてしまいがちなのですが、セリフひとつとっても聞き逃せない演技が光ります。 一方の「お遊び・おふざけ」要素に関してですが、たとえば情報屋との密会シーン。普通はなるべく目立たない路地裏とかを選びそうなものですが、情報屋が指定した集合場所はなんと「貸し切りの銭湯」です。 人払いには良いかもしれないけど......と話を聞いていると、事情を知らない暴漢が突然やってきて、なんだかんだで裸のまま殴り合いのケンカに。ストーリー的には偶然から生まれた出会いということになっていますが、制作側の画作りとしては、完全に「狙っただろ」という面白さがあります。 そうしてメインシナリオを楽しんでいると出会う……というか、押し寄せてくるのがとんでもない数のサブストーリーやらプレイスポット(ミニゲーム)の数々です。 これがもう本当に「犬も歩けば棒に当たる」といった感じ。腰を痛めたおじいさんの代わりに薪を割ってあげたり、信じられないくらい話の長いご婦人の立ち話に付き合ってあげたりと、多彩なイベントがそこかしこで楽しめます。 幕末の民衆運動である「ええじゃないか」に遭遇するイベントでは、騒動にかこつけて狼藉を働く市民をこらしめようとするのですが、雰囲気に飲まれてしまっていっしょに「ええじゃないか」をしてしまったり。 プレイスポットで驚いたのは物語の二章、旧知の兄弟分と久しぶりに会うために「骸街」という怪しげなスラム街と化している埋立地のような場所へ赴くシーンがあるのですが、龍馬が「その前にちょっと散策してもいいかもな」とか言い出すんです。そうやって辺りをふらついて現れたのはなんと「麻雀屋」。「骸街」の人々と本格的な麻雀を打つことができるんですが......ちょっと待ってください、まだ二章、序盤も序盤ですよ? 麻雀という、人によってはここから一生抜けだせなくなるような遊び要素の王を、こんなに早い段階でお披露目するとは......「好きに遊んでください」といった、ゲーム側の懐の深さを感じます。 ちなみに軽い気持ちで点棒を購入したら、所持金の3割ほどを持っていかれました。 その他にも物語のメインの舞台となる「京の街」では「歌声酒場」でカラオケを楽しめたり、腰を痛めたうどん屋さんのヘルプに入ったりと、とにかく物語の本筋以外の要素が多彩。そしてひとつひとつのクオリティが高い! 単純にミニゲームとして遊んでいて楽しいものが多いと感じました。 戦闘システムは素手での格闘や剣術、短銃を自由に切り替えて戦えるシステムで、どれを使ったっていいんですが、「その辺のごろつきには素手で十分」とか「強敵相手には刀一本で挑むぜ」みたいなロールプレイもできて楽しいです。たまに相手が面倒な時はピストル乱射しちゃうけどね。 ここでも「マジメさとおふざけの折衷」は見ることができて、戦闘スキルの成長要素では、華麗な剣技や銃での追い打ち技、剣と銃を同時に使いこなす技などを習得することができるのですが、一方で「酸っぱい蜜柑を敵の口に突っ込んで押し倒す『蜜柑の極み』のような「なにそれ?」みたいなおもしろスキルも混ざっています。 その上ストーリーが進むと味方隊士の力を借りて電撃を放つことができるようになるなど、やりたい放題です。 ここまで紹介したような、物語の中に飛び込んでくるおもしろ要素を「シュールな笑い」と片づけてしまうのは簡単です。 が、シリアスなシーンの作り込み具合がとことん高く、主人公・坂本龍馬としてのロールプレイに入り込めるからこそ、ミニゲームやサイドストーリーなどのお楽しみ要素・ちょっとメタっぽいおふざけなんかも、ひとりのプレイヤーとして肩の力を抜いて満喫できる。この絶妙なバランス感覚が、『龍が如く』が人気シリーズたる理由のひとつなのかなと感じます。 冒頭で「セガと言えば!」なんて訳知り顔で入りましたが、実は筆者、今回の企画で『維新! 極』を遊ぶまで『龍が如く』シリーズはまったくの未経験でした。なぜかというと、怖かったから。極道ものが持つ独特の現実味に恐れをなしていたというか、身もフタもない言い方をすれば「怖い人たちがたくさん出てくるから怖かった」んです。 ただ今回はいただいたお金でゲームを遊べる貴重な機会。「大人気シリーズくらい経験しておかねば!」と思い、『龍が如く』シリーズに初挑戦してみることにしました。結果的に『維新! 極』を遊んでいく中で、魅力的なシナリオと、自由で懐の深いゲーム体験に惚れこんでいる自分に気づきました。 気づけば最初に抱いていた「なんか怖そう」という先入観も消え去り、がぜん本編のナンバリングシリーズにも興味が湧いていまして......名前しか知らないんだけど、『8』には「スジモンバトル」とかあるんでしょ......? こと『維新! 極』に関して、筆者は「時代劇が好きだから」「スピンオフ作品なら、ナンバリングタイトルから独立しているからとっつきやすそう」という理由でチョイスしたのですが、これも大成功でした。 本編シリーズが現代を舞台にしているのに対して、幕末が舞台となっているのが本作の特徴ですが、時代ものに普段触れていない人向けの配慮も丁寧です。用語解説機能に「江戸」についての説明が用意されているくらい親切で、こういった点でつまずくことは少ないでしょう。 実際に筆者も、時代劇が好きなだけで、幕末に関しては特段詳しくないのですが、十分にゲームの世界に入り込めています。 また、『龍が如く』シリーズの要素に関しては、例えば主人公の「坂本龍馬」が本編シリーズの主人公である「桐生一馬」と同じ顔立ちや声をしているなど、いわゆる「スターシステム」的な形のスピンオフ作品となっています。 が、筆者がプレイした限りではストーリー上の繋がりはなく、シリーズ未経験の人もとっつきやすい作品となっています。そのうえで、キャラクターの配役ではシリーズユーザーならではの楽しみ方ができる作品になっているようです。 今回は1万円を使い切らなければいけない都合上、まだ最後までプレイはできていませんが、筆者のようになんとなく『龍が如く』シリーズに触れてこなかった方には『維新! 極』はぜひともおすすめしたい作品になっています。 なんなら今回のセールでは『龍が如く』シリーズが軒並みお買い得。『0』~『7』のナンバリングタイトルは一本当たり963円~1931円、最新作の『龍が如く8』も40%オフの5808円で販売中です。一本遊んでみて気に入ったら、シリーズを大人買いしちゃうのもアリかもしれません......。 ■ボカロ「ミリしら」の元バンドマンが『初音ミク Project DIVA Future Tone DX』で最高のアルバムに出会った件 さて、めでたく『龍が如く』怖いかも......といった気持ちが克服できたところで、次に選んだのは『初音ミク Project DIVA Future Tone DX』(セール価格は31%オフの2960円)、ボーカロイドの有名曲が238曲も詰まった、「初音ミク」の音ゲー「Project DIVA」シリーズの決定版的な作品とのことです。 そして『龍が如く』に続き、筆者はボカロもほとんど「ミリしら」。若かりしころバンド活動をしていたこともあってそれなりに音楽好きな自負はあるのですが、音楽って一度ハマってしまったら底なしということがわかっているだけに、自分が普段聞かないジャンルの場合は「どこから取りかかったらいいんだろう」とおっくうになってしまうんですよね。 「初音ミク」という共通の土台があった上で、いろいろな方が思い思いに創作しているジャンルだと、なおさら入るきっかけに出会えず、今まで触れずにきていました。 今回はそれを解消すべく、ゲームを通して「初音ミク」に入門したのですが......結論から言うと、お気に入りのボカロPが見つかって、その方のアルバムをヘビロテしながらこの原稿を書いています。 手始めにシステム部分を紹介しておくと、基本的な4種類のノーツに、ホールド押しやスライド操作などが存在するのはオーソドックスな音ゲーといった感じ。特徴的なのは、画面の四方八方からノーツが移動してくる点です。チュートリアルでは普通に上から降ってきていたので最初は面喰らいましたが、慣れるとなかなか華やかなプレイ感です。 また、設定でオフにもできるのですが、デフォルトでは「ノーツをきちんと押せないと、その部分の歌唱が途切れる」という仕様になっており、「ミクさんをちゃんと歌わせてあげなくては......」という妙な緊張感があります。 ゲーム中、多くの楽曲ではそれぞれの曲に合わせたPV風の映像のなかで、3Dモデルのボーカロイドたちがさまざまな姿を見せてくれるのですが、このゲーム、コスチュームが尋常じゃないくらい多いです。その数なんと396着。カスタマイズパーツも、色違いのバリエーションが含まれているとはいえ「クセ毛」だけで50種類くらいあります。 それぞれの曲がミクさんたちの立つ舞台だと考えれば、これはもう着せ替えゲーを名乗ってしまってもいいんじゃないかという充実ぶりです。コスチュームの中には「さっぽろ雪まつり」でおなじみの「雪ミク」など、実際のモチーフが存在するものもあり、気に入った衣装から「これには何か元ネタがあるのかな?」と調べていくのも面白そうです。 実際にゲームを起動してはじめに触ってみたのは、筆者でもさすがにタイトルくらいは知っている曲たち。まずはこれらを通じて初音ミクの世界を味見してみました。「ワールドイズマイン」ってこんな曲だったんだ、とか、「メルト」はサビだけわかる、とか、「千本桜」はさすがに通しで聞いたことあるぞ、といった感じです。 これらの曲を遊んでみて思ったのは、月並みですが、初音ミクさんが歌っているからこその良さがあるな、というところです。「初音ミク」という存在のキャラクター的な魅力とか、女性ボーカルの曲が作れるDTMツールとしての良さとか、ボーカロイドがこれほどの市民権を得るに至った経緯に関して「ミリしら」なりにいろいろ想像してみたのですが、ミクさんの少しサッパリした、キュートだけど刹那的な歌声が曲の雰囲気を膨らませているなと思いました。 「千本桜」なんかは特に、人間だったらすごく情感を込めて歌いたくなりそうな曲だと思うのですが、ボーカロイドが内包せざるを得ない一種の無機質さみたいなものがかえって魅力的に聞こえました。 無機質さという表現は、ファンの方からするとちょっと「そうじゃない!」となるかもしれませんし、もちろん当時の技術的な制約とか、その中で表現を行うボカロPさんの意図とか、いろいろな事情はあるのかもしれませんが......とにかく個人的には「ボーカロイド、結構いいじゃん」という感想を抱きました。 ざっくりボカロの世界に入門したところで、次は「お気に入りの曲を見つけてみよう!」と、いろいろ遊んでみることにしました。 一覧画面では選択中の曲のサビ部分が流れて、これは音ゲーとしては珍しくない仕様ですが、こと「初音ミク初心者が遊ぶ、ボカロオンリーの音ゲー」というシチュエーションでは、「新作アルバムのクロスフェードデモ」を聞いているような気持ちになります。たくさんの曲を一気に試聴できるので、「これ好きかも!」と思ったものを実際にプレイしてみる、といった流れで、どんどん新しい曲に触れることができました。 『Future Tone DX』には、初音ミクさん以外のボーカロイドも収録されていて、中でも筆者が気になったのが「巡音ルカ」さん。ミクさんより少し落ち着いた声質で、そのせいか、筆者になじみの深いバンドサウンドっぽい曲も多そうな印象です。 そうしていくつかプレイして特に気に入ったのが「Palette」と「Leia」という2曲でした。ヘヴィーなサウンドや巧みな変拍子の使い方、壮大な雰囲気がとても好みで、ゲームに慣れてきたのもありますが、初見プレイ時のスコアも心なしか高めです。 たとえ初めて聞いたとしても、一度気に入ってしまえば芋づる式というのが音楽というもので、お気に入り曲が決まったら次にやることはひとつ。こんな素敵な曲を作ったボカロPさんを調べて、他の作品も聞き漁るんだ......! と、思いきや…… 「Palette」と「Leia」、同じ人の曲だーッ! というわけで、それからこの2曲の作者である「ゆよゆっぺ」氏のアルバム「Story of Hope」を鬼リピしながら本原稿を書いている次第です。 世は大ストリーミング時代、アルバム単位で音楽を楽しむ習慣も過去のものになりつつありますし、曲の並びも含めてひとつになっている作品って、今ではなかなか理解されづらい感覚かもしれませんが......先頭に90秒ほどの「イントロ」専用曲が配置されているアルバムってめっちゃいいですよね。 「Story of Hope」もそんな構成になっていて、冒頭の「Intro」から締めの「7/8」まで、一枚を通して凄まじく完成度の高いアルバムです。 ついさっきまでまともにボカロを聞いたことのなかった人間として敢えて言いますが、食わず嫌いをしている人がいたらぜひ聞いてくれ。というか、これ10年以上前の曲ですよね?みんな僕に黙ってこんなに最高な作品を楽しんでいたんですか? なんなら今回の企画がなかったら一生ボカロに触れることがなかった可能性もあるので、感謝するべきはセガさんかもしれない。ありがとうセガさん......そんな気持ちになったのでした。 以上、なんだか出来すぎな気もしますが、200曲以上の中からこれは!と思った2曲が偶然同じボカロPさんの曲だったということで、初体験としてはちょっと運命的な出会いをさせてもらいました。 ボカロファンのための音ゲーとしてはもちろん、初心者がこの世界に飛び込むための一歩としてもステキな本作。今回31%オフの2960円で購入できる『Future Tone DX』はPS4向けのタイトルですが、Nintendo Switch向けの姉妹作『初音ミク Project DIVA MEGA39's』も25%オフの2475円でセール対象【※】となっています。 ■このステージをあなたはどう遊ぶか。『ソニックカラーズ アルティメット』 ここまで貴重なふたつの「ミリしら」体験をさせてもらったところで、続いて選んだのは『ソニックカラーズ アルティメット』(セール価格は50%オフの2194円)。Wiiで発売されたタイトルのリマスター版です。 せっかくセガのセールなんだから、ソニックシリーズにも触っておきたい!ということで、本作を遊んでみることにしました。 まずガツンとくるのは『ソニック』ならではのスピード感!道中はホーミングアタックを駆使してガシガシ進んで行くことができ、ステージ中の大移動の際には縦横無尽にカメラが動き回ります。小気味いいリングの取得音も相まって動かしているだけで楽しいです。 おや?と思ったのはステージリザルトの画面で、スコアやタイムが表示されている中に、「もう一度遊ぶ」ボタンと「次へ進む」ボタンが同じくらいの大きさで表示されているんです。筆者は当初「ステージクリア型なんだからどんどん先へ進みたいのに、『もう一度遊ぶ』ボタンってそんなに使うのかな」と思ったのですが、実はこれがすごく理にかなった機能だと気づきました。 というのも本作のステージにはひたすらゴールを目指すという楽しみ方の他に、「カラーパワー」という変身能力を駆使した謎解き、そしてステージに隠された「レッドスターリング」などの収集要素を集めるという遊び方が用意されているんです。 初見のステージを高速で駆け抜けていると、「レッドスターリングが目の端に映ったけど通り過ぎてしまった!」という状況が頻発するので、一度クリアしたけど気になった箇所を再び訪れるのに、このリトライ機能が非常に便利でした。もちろんスコアアタック・タイムアタック的なチャレンジの際にも使いやすい仕様となっています。 「カラーパワー」にも触れておくと、本作では「ウィスプ」というさまざまな色の宇宙人に力を借りて変身することができ、高速移動や壁抜けなどの能力を発動することができます。 この能力の楽しませ方もよく考えられており、初登場のステージでは「なんか高速移動したぞ!」程度の理解力でも、続くステージを遊んでいくと新しい活用方法が用意されていることが多く、徐々に能力を自分のモノにしていくような感覚が味わえます。 ステージ中にはあからさまに「これ、新しい能力があったら超えられるんだろうな~」というギミックも配置されており、そういった意味でも繰り返しステージを遊ぶ楽しさがあります。 ステージクリア型のアクションとして爽快感とリプレイ性の両立が丁寧な『ソニックカラーズ アルティメット』(PS4/Switch)は50%オフの2194円でセール中。シリーズ作品の『ソニックフロンティア』『ソニックスーパースターズ』(PS5/PS4/Switch)も50%オフの3294円で購入できます。 ■頼りになるぜSEGA AGES。『SEGA AGES ぷよぷよ通』 ここまで好き勝手セガのゲームを遊ばせていただきましたが、残額の方も残りは1002円。最後には過去の電ファミの1万円企画でも登場しているあのシリーズを遊んでいこうと思います。 それがこちらの『SEGA AGES』。セガの名作がNintendo Switchで遊べるよ、という復刻タイトルシリーズなのですが、今回のセールでは全19作品がそれぞれ50%オフの499円で遊べちゃいます。 というわけで、企画としても非常に助かるお手頃価格のラインナップの中から、今回は『SEGA AGES ぷよぷよ通』と『SEGA AGES スペースハリアー』を遊んでいこうと思います。 まずは『ぷよぷよ通』から。ゲーム部分に関しては、『ぷよぷよ』なんだからそりゃ面白いという感じなのですが、オプション画面で画面の見た目を当時のアーケード筐体風にすることができたり、「ぷよ」の見た目を見やすくカスタマイズできたりと、全体的にホスピタリティが高めの移植になっています。 オンラインマッチやローカルでのふたり対戦にもばっちり対応していて、これでセール価格499円はかなりお買い得。Switchというハードとの相性も良く、「ちょっと『ぷよぷよ』するか~」といった感じで遊びやすいです。 ちなみに筆者は『ぷよぷよ』が得意ではないので、「ステージ2の時点でめちゃめちゃ強くない?」とか言いながら、「どこでもセーブ」機能を使って無限リトライするという、ちょっとズルい遊び方で練習していました。 ■「コマイヌ・バリア・アタック」ってなに......?『SEGA AGES スペースハリアー』 さて、『ぷよぷよ通』は遊んでみたかったから購入したけど、もう一本は何にしようかな~と、『SEGA AGES』の公式サイトを眺めていた時に飛び込んできた文言。それが「コマイヌ・バリア・アタック」です。どういうこと? 「コマイヌ・バリア・アタック」、この妙に気になる語感の正体を確かめずに終わったら夢に出てきそうなので、本企画最後の一本は『SEGA AGES スペースハリアー』を購入することにしました。 公式サイトの説明によるとこの「コマイヌ・バリア・アタック」、要は移植に際して実装されたイージーモードということだそう。 本来は敵として現れる「コマイヌ」がバリアを貼ってくれるということで「コマイヌ・バリア・アタック」なのですが、単に無敵にするとか、残機を無限にするとかもできただろうに、敢えてこの形で実装し、素晴らしくクセになるネーミングをした担当者さんが開発者にいらっしゃるということですよね。素晴らしい......そろそろ読者のみなさんも口に出して言いたくなってきたのではないでしょうか。 というわけで最初は敵としてのコマイヌに会うため、オリジナルモードをプレイ。スティックでの移動とワンボタンのショットという、非常にシンプルな操作の中、疑似3Dの疾走感が素晴らしいシューティングゲームとなっています。横方向の移動に合わせて背景の山々が流れていく様子は芸術的で、アーケードゲームとして稼働していた当時は筐体の椅子が揺れ動いたそう。これは興奮しただろうな~と思わされます。 筆者のお気に入りはボーナスステージで、「ユーライア」という善なるドラゴン的なモンスターが背中に乗せてくれるのですが、この「ユーライア」が妙にかわいらしい、真っ白で毛むくじゃらなデザインをしていて、空を飛ぶ姿が大変優雅なんです。ボーナスステージでは障害物をなぎ倒すことでポイントが貰えるので、激しいシューティングの続く通常ステージからうって変わった癒しステージとなっています。 そして何度かの全滅&コンティニューを経たステージ17。念願のコマイヌと対面しましたが、なんでコマイヌなんだろう...?という疑問が拭われることはありませんでした。まあでも楽しいから良しとします。 その調子でラストのボスラッシュもクリアし、エンディングには再び「ユーライア」の姿が!プレイを通して、コマイヌよりも「ユーライア」の方がお気に入りになってしまったのでした。 肝心の「コマイヌ・バリア・アタック」ですが、体当たりや障害物からはコマイヌに守ってもらえる一方、敵が発射する弾はきちんと避けなければいけないため、程よい低難易度モードになっているなと感じました。プレイヤーの左右に陣取る後ろ姿が妙にまるっこくてかわいいです。 本作には他にも「操縦桿モード」という操作が用意されており、Joy-Conを縦持ちすることで、原作のアーケード筐体っぽい操作ができるというものです。公式サイトでも「アーケードの雰囲気が少しだけ味わえるかもしれません。」という紹介で、何となく控えめな表現。「当時の興奮を完全再現!」とか謳ってもよさそうなものですが、このあたりも担当者さんの絶妙なセンスが光ります。 正直なところ、こういった復刻タイトルって、当時を懐かしむためのファンアイテム的な側面が強いと思っていました。しかし今回遊んだ『SEGA AGES』の2作品、1万円企画の金額合わせで買った側面がないこともないのですが、同時に純粋にゲームを楽しんでいる自分がいることにも気づきました。 ふいに思い出したのは、筆者の子供時代、ゲーム&ウオッチ世代の父親が、ゲーム&ウオッチのタイトルをゲームボーイに詰め合わせ移植した『ゲームボーイギャラリー』という作品を買ってくれて、『ファイア』を夢中で遊んでいた記憶です。誰かの思い出ゲーが現行機で遊べるように用意されているって、実はとてもありがたいことなのかもしれませんね。 「コマイヌ・バリア・アタック」といい、『SEGA AGES』の公式サイトは眺めていて妙なワクワク感があったので、ちょっと遊びたいゲームを探しに覗いてみてはいかがでしょうか。 『SEGA AGES』(Switch)シリーズは今回のセールで50%オフの499円で販売中です。 というわけで今回の1万円企画は9,996円を使い切り、残金4円!かなりのニアピン賞で終えることができました。 ラインナップは個人的にあまり触れたことのないタイトルを中心に選ばせていただきましたが、やっぱり「ミリしら」なものに対する「よくわからないものって怖いし、めんどくさい」みたいな感情ってあると思います。ただそれは「一歩踏み出せば、今まで見たことのない世界が広がっている」の裏返しなので、気になっているけど尻込みしているゲームがあったら、ぜひこの機会に触れてみていただきたいと思います。 ……なんだか綺麗にまとまった雰囲気が出たところで!「セガ サマーセール」はPlayStation Storeとニンテンドーeショップで開催中です。今回紹介した以外にもたくさんのタイトルがお値打ち価格になっているので要チェックだ!
電ファミニコゲーマー:
【関連記事】
- 任天堂、「Nintendo Switchの後継機種」に関するアナウンスを今期中に行うと発表。2024年後半のSwitchソフトラインナップをお知らせするNintendo Directを6月に実施、ただしその場では後継機種を扱わないと明言
- Steamで圧倒的に好評な人気ビジュアルノベル『Milk outside a bag of milk outside a bag of milk』を50%オフの465円で購入できるお得なセールが実施。「イマジナリーフレンド」として主人公の見る異形な世界に介入していく
- 『カイジ』など福本伸行氏のマンガが最大75%オフになるセールがKindleにて開催中。「焼き土下座」「贅沢ってやつは小出しじゃダメなんだ」などキャッチーなフレーズも魅力の作品、『アカギ』『天』『銀と金』も対象
- 「ぴえろ魔法少女シリーズ」のTVアニメ最新作の制作が決定。『魔法の天使クリィミーマミ』の最終話放送から40年を迎え、最新作は40周年を記念した作品に。「ぴえろ魔法少女シリーズ」の公式サイトと公式Xアカウントも開設
- 『マインクラフト』大型アップデートが6月13日に配信。宝物庫、自動作業台、新武器「メイス」、新モブなどが追加