ドライバーは「B3 MAX」 馬場咲希は米国でクラブをやさしく
◇国内女子◇富士通レディース 事前情報(9日)◇東急セブンハンドレッドクラブ(千葉)◇6697yd(パー72) 【画像】佐藤心結の初優勝を支えたクラブたち 馬場咲希はプロとしての初年度を米女子下部エプソンツアーで過ごした。ポイントランキングは18位で来季昇格となる10位以内にこそ入れなかったが、5回のトップ10入りをマーク。12月にはレギュラーツアー参戦の再チャンスである最終予選会(アラバマ州マグノリアグローブGC)に臨む。一時帰国中に11日(金)開幕の「富士通レディース」に出場。プロ転向後、国内ツアー初出場となる試合の前にキャディバッグの中身をチェックした。
「全米女子アマチュア選手権」を制した2022年以降、豪快なショットで注目された。当時のクラブセッティングは10代の女子アマとは思えないほどハードと言えたが、米国でのルーキーイヤーの間に変化を加えていた。1Wを6月にブリヂストンのB-Limited B1LSからB3 MAXにスイッチ。ロースピンモデルから寛容性たっぷりの一本を選んだ。 馬場は「飛ぶからスピン量が少ないものを使っていました」とアマチュア時代を振り返る。「でも打点がずれるとすぐにミスになった。それでスピン量を増やすことにしました」と今季半ばに思い直し、実戦投入した「オッタークリーク選手権」で初のトップ5入り(5位)を決め、好結果につなげた。
およそ2カ月前にはUTもブリヂストン B2HT ハイブリッドユーティリティに替えた。「番手間の距離があまり安定していなかった。新しいヘッドを試したらそこがうまくいくようになりました」。以前は3UTだけだったのが、5UTが4Iの代役として加わった。「(米国では)どこに行っても乾いたグリーンが多かったので、(球が)滑ってしまうことがあったんです。UTで(高く打ち)上から落とす球が良かった」と戦略にも変化があった。
3W、アイアン、ウェッジは、ボールは年明けと同じモデルを継続使用する。最近の悩みはパッティングで「L字(マレット)が好きで使ってきたんですけど、(調子が)良くないんですよね…」と帰国してからネオマレットタイプも2本テストしている。 どの試合でもメーカーのクラブ調整用の車両(ツアーバン)が待機している日本ツアーと、米国の下部ツアーは別世界。欲しい用具をすぐに調達できる環境ではない。連戦の合間に帰国するたびに、ブリヂストンから届いた新しいクラブを携えて再渡米を繰り返す日々を過ごしてきた。(千葉市緑区/桂川洋一)