天皇皇后両陛下、能登半島地震の被災地へ 特別機トラブルで予備機搭乗
天皇・皇后両陛下は4月12日、今年1月の能登半島地震で大きな被害を受けた石川県を訪れるため、特別機で羽田空港から能登空港へ向かった。全日本空輸(ANA/NH)が運航する特別機(エアバスA320neo、登録記号JA215A)が午前9時半ごろにスポット(駐機場)から出発後、右エンジンがスタートせず、両陛下は予備機(A320neo、JA220A)に乗り換えられ、約1時間遅れで能登へ向かわれた。 【写真】ANA A320neoのビジネスクラス ANAによると、不具合が起きた機体は直前まで正常に稼働していたとして、トラブルの原因を調べている。両陛下は能登空港へ到着後、自衛隊のヘリコプターに乗り、穴水町と能登町で被災した人たちを見舞われる。 A320neoは、発注時に2種類のエンジンを選択でき、ANAは米プラット&ホイットニー(PW)製エンジン「PW1100G-JM」を選定した。PW1100Gは、2023年7月に製造工程で一部不具合が発覚し、現在は世界的に点検作業が行われているが、今回のトラブルはこの不具合と無関係。ANAは両陛下の特別機を2機体制で運航しており、能登からの復路も予備機を用意する。 ANAのA320neoは、2016年12月26日に就航。座席数は2クラス146席(ビジネス8席、エコノミー138席)で、近距離国際線を中心に投入していたが、新型コロナ以降は国内線にも投入している。現在は臨時便を運航中で、今月26日から定期便を再開する羽田-能登線も、A320neoで運航する。
Tadayuki YOSHIKAWA