錦織圭、今季初のベスト4入り! またもフルセットにもつれるもマッサージを受け「コート内での動きを改善できた」<SMASH>
男子テニスの下部大会「スロバキア・オープン2024」(10月28日~11月3日/スロバキア・ブラチスラバ/室内ハードコート/ATPチャレンジャー125)は大会5日目の現地1日にシングルス準々決勝が行なわれ、度重なるケガからの完全復活を目指す元世界ランク4位の錦織圭(現140位/34歳)が登場。コンスタン・レスティエンヌ(フランス/同196位/32歳)を6-3、5-7、6-2で下し、ベスト4進出を決めた。 【動画&画像】錦織圭がスロバキア・オープンでベスト4入りを決めた瞬間 マートン・フチョビッチ(ハンガリー/元31位/現88位)との初戦、ルーカス・クレイン(スロバキア/同146位)との2回戦をいずれもフルセットで制して8強入りしていた錦織。準々決勝では昨年2月にキャリアハイの48位をマークした同年代のベテラン、レスティエンヌと顔を合わせた。 第1セットは互いにブレークを2つずつ取り合うシーソーゲームに。錦織は迎えた第8ゲームで再びチャンスをつかむと、最後は鋭いバックハンドのアングルショットを決めて5-3とリード。次のゲームをキープして1セットアップとした。 しかし第2セットはレスティエンヌの粘りとメリハリをつけたプレーに苦戦。錦織も何とか食らいついて行くが、第8ゲームでついに均衡を破られ3-5とリードを許す。レスティエンヌのサービング・フォー・ザ・セットとなった直後の第9ゲームで起死回生のブレークバックを果たした錦織だったが、終盤の第12ゲームで相手の攻撃的なプレーに屈して2度目のサービスダウンを喫し、セットオールに持ち込まれる。 ファイナルセットに入ってからはチェンジエンドで度々足のマッサージを受けるなど錦織に疲労の色が見え始める。それでも何とかプレーを続け、第1ゲームで早々にブレークを獲得。勢いそのままに第5、7ゲームでも相手のサービスを破り、2時間27分にも及ぶ熱戦をものにした。 出場12大会目にして今季初のベスト4入りを果たした錦織は大会公式サイトを通じ、タフな試合を勝ち切ったことについて「短いマッサージも助けになり、コート内での動きを改善できた。難しい試合になることはわかっていた」とコメント。続けて運良く今大会に本戦から出場できたことへの喜びをこう語った。 「当初は予選から出場する予定だったので早めにスロバキアに来たけど、最終的には本戦にダイレクトインできた。宿泊施設や食事には満足しているし、街の雰囲気も気に入っている。シーズンの終わりに本戦からこの大会に出場できてうれしい」 準決勝では第1シードのロマン・サフィウリン(ロシア/59位)と対戦する錦織。これまで以上に厳しい戦いとなりそうだが、次戦も奮闘を期待したい。 文●中村光佑