トヨタ ヤリスクロス GRスポーツ【3分で読める国産車解説/2023年版】
トヨタ ヤリスクロス GRスポーツ(TOYOTA YARIS CROSS GR SPORT) 現行モデル発表日:2022年7月19日 車両価格:275万円 【写真はこちら】 フロントは専用のラジエーターグリル、リアも専用バンパーを装着。最低地上高は10mm下げられ160mmとなる(全3枚)
走る愉しさを追求したコンパクトSUV
ヤリスクロスはヤリスをベースにしたBセグメントの都市型コンパクトSUVだ。そのヤリスクロスにトヨタのサブブランドである「GR」のスポーツモデルとなる「ヤリスクロス GRスポーツ」がラインナップされた。ガソリン車(1.5L 直3NA)とハイブリッド車が用意されるが、今回は後者に試乗した。駆動方式はどちらもFFのみとなる。 試乗車に搭載されるパワートレーンは、1.5L 直3エンジンにモーター1基を組み合わせ前輪を駆動する。エンジンはベース車と変わらないが、モーターは過渡特性が最適化され、アクセルレスポンスの向上、さらにはドライブシャフトのねじり剛性のアップが図られている。 ボディは、フロア下2カ所とロアバック1カ所にブレースが追加され、剛性がより高められている。またベース車よりも車高を10mmローダウンし、ファルケンFK510 SUVスポーツタイヤを装着。さらにブッシュやコイルスプリング、ショックアブソーバー、電動パワーステアリングがスポーティな特性にチューニングされている。 エクステリアは「GR」エンブレムがセットされたハニカムタイプの専用フロントグリルと専用フォグベゼル、専用リアバンパーロアカバー、赤く塗装されたブレーキキャリパーなどでドレスアップ。ちなみに、アルミホイールは専用のものを装備するが、タイヤサイズは標準車の上級グレードと同じだ。 一方、インテリアはブラックを基調とした引き締まったカラーリングとした。またフロントシートのヘッドレストや専用の本革巻きステアリングホイール、さらにスマートキーにまで「GR」ロゴをあしらわれるほか、アルミペダルを備えるなど、ドライバーズシートに収まった後でも標準車とは異なることを実感することができる演出が施されている。運転席に座るとSUVらしく、高い着座位置で視界は良好。走り出しはモーターのみでスムーズかつ力強く加速していく。さらにアクセルペダルを深く踏み込むとエンジンが動きだす。 直列3気筒の自然吸気エンジンながら車重1180kgとボディの軽さもあり、それほど不足は感じない。コーナーでは足まわりのチューニングと高められたボディ剛性のため、ロールも抑えられフラットな姿勢を維持したまま走り抜けていく。ハンドリングも操舵に対してリニアに応答してくれるから、運転することが楽しい。ヤリスクロス GRスポーツは取り回しの良いサイズとハイブリッドによる燃費の良さ、そして軽快な走りにさらに磨きをかけていた。
トヨタ ヤリスクロス GRスポーツ ハイブリッド 主要諸元
●パワーユニット:1.5L 直3DOHC+モーター ●総排気量:1490cc ●エンジン最高出力:67kW(91ps)/5500rrpm ●モーター最高出力:59kW(80ps) ●エンジン最大トルク:120Nm(12.2kgm)/3800-4800rpm ●モーター最大トルク:141Nm(14.4kgm) ●駆動方式:FF ●サスペンション形式:前ストラット、後トーションビーム ●タイヤサイズ:215/50R18 ●車両価格:275万円
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