《激戦の舞台裏②》男子バレー部を率いて41年…定年迎えた名将が最後に語った言葉「永遠に勉強…」
春高バレー男子で新潟県勢としては8年ぶりのベスト16に進出した東京学館新潟。 2024年3月で定年を迎える東京学館新潟の名将・石山総監督のためにと戦った選手たちに石山総監督が伝えた最後のメッセージとは… 【▶動画で見る】〈春高バレー〉東京学館新潟 恩師への思い胸に県勢8年ぶりの16強!
新潟県勢初のベスト4にも導いた名将
「41年ですからね。1歳の子どもが41歳になっちゃってますからね」 東京学館新潟・男子バレー部を率いて41年…今年で定年を迎える石山雅一総監督。
初戦は過去3度、春高で敗れた因縁の相手・東亜学園。 試合を前に、石山総監督は「東京学館らしさ、しつこくて、しつこくて、しつこくて、下手でも一生懸命やる。心のあるバレーをしたいと思う」と語っていた。 そして、フルセットの末、因縁の相手を下した。
その後、宿舎で選手に伝えたのは選手として持つべきココロだった。 石山雅一 総監督: きょう俺たちは、東亜の夢を摘んだわけだから、疲れている、難儀だ、これぐらいでいいだろうじゃダメだよ。そいつらの夢も背負って、どんなに難儀かろうと、苦しかろうと、どんなに疲れていようと、その夢を摘んだものの責任を果たす。終わったときに、みんなが納得する良い大会にしよう
2回戦も勝ち上がった学館。 県勢としては8年ぶりに臨んだ3回戦に臨み、最後まで粘りのバレーを見せたが…石山総監督の最後の春高バレーの舞台はここで幕を下ろした。
最後の春高…選手に伝えた言葉
石山雅一 総監督: ナイスゲーム、ナイスゲーム。いや~、良いゲームだったよ。勝たせてあげたいと周りの人が思ってくれる人間・チームにならないと神様は微笑んでくれない。だから、やっぱり矢印は自分に向けて、何が足りなかったのか、周りの人から協力してもらえる自分・協力してもらえるチームに来年なってもらいたいと思う。ナイスゲーム、本当にありがとう
選手一人一人に「ナイスゲーム!」と笑顔で選手の健闘を称えた石山総監督。 41年分の思いをこらえきることはできなかった。
「良い子どもたちに出会えて幸せ」
春高の舞台を去った名将が最後に語った言葉とは… 「良い子どもたちに出会え、幸せだった。勝ちたい気持ちはあったけど、まだまだ修行が足りなかった、心を磨かなければいけなかったと思って反省している。もう次がないくせに反省している。「永遠に勉強なんだな」ということを春高が教えてくれて、子どもが教えてくれて、自分以外は本当の意味で先生。自分が生徒。子どものまま卒業していきたいと思っている」