阪神・岡田彰布監督

阪神・岡田彰布監督（66）が25日、球団史上初のリーグ連覇を危ぶむ声に真っ向から猛反論。奇跡の大逆転Vに向けて限られた好機を確実にモノにしていくため、佐藤輝明内野手（25）に問答無用の〝鬼采配〟を振るうことを予告した。 （岩﨑正範） 【写真】一緒にラーメンを食べる阪神・才木浩人と大竹耕太郎 ■最後まで分からん！！簡単に優勝できない 試合がないこの日、チームは甲子園で全体練習を行った。残り5試合で首位巨人に2ゲーム差と逆転優勝がかなりきつい状況になったことを問われると、怒り心頭の指揮官はド迫力の大噴火。「きつい状況？　そんなん、勝負やから最後まで分からんやんか！　（球団創設以来）90年近く（連覇を）やったことないわけやろ！　簡単に優勝なんてできない！　それにオレらは今、挑戦してるんや！　ここまで悪いなりに何とかしのいで頑張ってきた結果。なんで前向きに言わないんかな？」とまくし立てた。 最後の最後まで大逆転連覇への執念を燃やし、問答無用で勝負の鬼に徹する覚悟。特に目を付けているのが佐藤輝だ。天王山第2ラウンドの23日の巨人戦（甲子園）では、3度の得点機で状況に応じた打撃をすることなく、2三振を含む4タコと足を引っ張った。 指揮官はよっぽど腹に据えかねたようで、「野球をやってたら分かるもんやけど、何回言うても同じ。三振では何も起きない。この時期は相手も優勝が懸かって、簡単にヒットが打てる球は来ないし、ましてやホームランを打てる球なんか来ない。それを分かってなくて打席に入っても無理やん」とバッサリ。「DeNAの牧なんて無死二塁なら自分で二ゴロ打ちに行きよるよ」と、わざわざ佐藤輝と同学年の他球団の主力打者を引き合いに出した。 返す刀で「自分の打ち損ないに悔しがってるようではアカン。昔やったら『ベンチ帰ってくるな』て言われてるわ」と不満は止まることなく、今後の非情采配も予告。「同じような大事な場面ならバント要員いかすよ。言うてもやらへんのやから。走者進めるためにな」と屈辱の代打を送る方針まで明かしたのだ。 泣いても笑っても残り5試合。タイガースを愛する世界中の誰よりも連覇を強く信じている、百戦錬磨の指揮官のタクトに注目だ。