男性アナのメイクやネイル「違和感なく受け取ってもらえる」時代へ──直川アナがだれかの“生きやすさ”のために「やめたこと」と「はじめたこと」
日テレNEWS NNN
「来世は女性アナウンサーになりたい。男性アナウンサーです」と自身のXに掲載している、福島中央テレビの直川貴博アナウンサー。夕方の情報番組『ゴジてれChu!』でお天気コーナーを担当するときには、メイクやネイルを欠かしません。「不快だ」という手紙が届くこともあるといいますが、続けるのには理由がありました。 *Podcastできく*【サバイブ】直川アナと語る!リスナーが「だれかの生きやすさのためにやめたこと/はじめたこと」|TalkGender 直川アナのSNSなどに集まった「だれかの生きやすさを考えてやめたこと、はじめたこと」をもとにトークします。
■だれかの生きやすさを考えて「やめたこと」と「はじめたこと」
報道局ジェンダー班 白川大介プロデューサー 「『だれかの生きやすさを考えてやめたこと、はじめたこと』というテーマですが、直川アナは何かやめたこと、ありますか?」 福島中央テレビ 直川貴博アナウンサー 「私はアナウンサーとしてだけでなく、リポーターも、ディレクターも担当するロケに行っているんですけど」 白川プロデューサー 「原稿やテロップの発注とかまで全部自分でやっているんですよね」 直川アナ 「そのとき、テロップの色に気をつけています。男性だからといって青系、女性だからといって赤系は使わないようにするとか。テレビ局員のエゴなのかなと思うぐらいの小さなことですけど、そこにも自分のメッセージを入れています」 白川プロデューサー 「『news zero』では、必ずしも女性=赤、男性=青、という色分けが絶対NGではないですけど、気をつけないと、この色分けがいろんなことで再生産されていくから、やめていこうとなっています。それ以外にもかなり早い段階で女性俳優のことを『女優』と言うのをやめました」 直川アナ 「職業に男性性、女性性を表現しないということですね」
■「何も悪いことでも間違っていることでもない 」子どもの“好き”を肯定
白川プロデューサー 「まず最初の声です」 ──娘が2人いるのですが、上の子(2歳)はアンパンマンの中ではバイキンマンやダダンダン、 千と千尋ではカオナシなどサブキャラが大好きでグッズも主要キャラよりもサブキャラの物を欲しがります。こっち(主要キャラ)じゃなくていいの?!と言われがちですが、その選択をした我が子の感性を否定する事になるし、何も悪いことでも間違っていることでもないので、我が子が選んだものは、いいじゃん!可愛いね!と肯定しています。 白川プロデューサー 「お子さんの生きやすさを考えて、『メインキャラの方が良い』と言うことをやめている方です。直川さんは小さい頃どうでしたか?」 直川アナ 「私は戦隊ものでも女の子が主役の“セーラームーン”とかが好きでした。欲しい物もそれに付随してくるから、女の子の友だちが持っている物が欲しくなるんですよね」 白川プロデューサー 「変身ベルトではなく、変身ステッキが欲しかったんですね」 「友だちや親戚の子どものためにおもちゃ屋にいくと、“男の子向け売り場”と“女の子向け売り場”ではっきり分かれていて、色合いも一目で分かる感じじゃないですか。自分みたいな人と交流があるということは、いろいろな在り方があるということを保護者の方も感じていると思うので、“女の子/男の子用”のカラーリングやジャンルのおもちゃを渡さないようにしています。でもそうすると、選択肢めっちゃ狭いねん!」
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