おぎぬまXのキン肉マンレビュー【コミックス第35巻編】~熱さと寂しさの入り混じるネプチューン・メッセージ~
そんな勢いあふれる死闘の中で、ネプチューンマンの口から飛び出した"ネプチューン・メッセージ"。己のみを絶対視して周りの弱者を見下していたあのネプチューンマンが、未来の超人界を担う子供たちのため我々は捨て石になるべきだというこの宣言、熱いことこの上ないですよね。 そして、このメッセージに胸を打たれた全世界に散らばる正義超人たちが、いよいよ試合の行なわれているここ大阪城に一斉に駆けつけてくるのです。感動的な流れの一方で、まさに作品のフィナーレに向けてのお膳立ても着々と進んでいっている感もあり...寂しさも同時に押し寄せてくる、ここまでずっと本作を追ってきたファンとしてここは、複雑な感情が入り混じる演出でもありました。 ●『キン肉マン』はテキトーな作品などではまったくない!! それでも、試合は続いていきます。巌流島コンビはやはり強い! キン肉マンのタッグといえば、やはりテリーマンとのザ・マシンガンズが最強だと僕も断言したいのですが......。 このネプチューンマンとのコンビはそれすら凌ぐ勢いのコンビネーションを次々と繰り出し、僕が33巻のレビューで語りまくった規格外の強キャラであるオメガマンでさえ、かすみ始める有様です。ラスボスのフェニックスですら巌流島コンビに翻弄され、与えられたその役目を果たせなくなってきました。 このままでは敗北へ一直線。そこで知性の神以外の邪悪神たちまで結託して、邪悪五神のすべてがフェニックスに加担。劣勢だったフェニックスは、5体の神をその身に宿すことで究極のパワーアップを果たしたのです! 普通、こういう覚醒イベントは主人公側に起こるのがバトル漫画のセオリーです。しかし、あまりに主人公側が強すぎて、ラスボス側が強化されるとという異常事態が発生しました。それでもまだ、パワーアップを果たしたフェニックスの肩を抱く隣のジ・オメガマンの額には脂汗が滲んでいます...どんだけ強いんだ巌流島コンビ!! しかしそんな不安を一掃する奥の手を彼らは隠し持っていました。それがΩメタモルフォーゼのラストを飾る"変身プリンス・カメハメ"だったのです!
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