長野県の阿部守一知事、「激動の時代」と回想 田中康夫氏の不信任決議を副知事として経験
長野県の阿部守一知事は20日の定例記者会見で、兵庫県議会が斎藤元彦知事の不信任決議案を全会一致で可決したことについて「私も（長野県の）副知事をしていたときに、議会が（知事の）不信任決議案を提出するという激動の時代もあった。ああいう状況では政策は進まないと、改めて思い返しているところ」と述べた。 【表でみる】知事に対する不信任決議案可決の事例 過去には… 小説「なんとなく、クリスタル」がベストセラーになった作家の田中康夫氏が、現職としては当時全国最年少となる44歳で長野県知事に初当選したのは平成12年。阿部氏は13年1月から県企画局長、同年10月から副知事として、計約3年半にわたり田中知事に仕えた。その13年に田中氏は「脱ダム」宣言で議会と対立、不信任決議案が同意多数で可決された。その後、出直し知事選が行われ、田中氏は再選された。 阿部氏は一般論と断ったうえで「（知事に対して周囲は）ともすると過剰に忖度しがち。常に職員や県民のみなさんとの関係生のあり方について意識していないと、知らず知らずのうちに奉られて円滑なコミュニケーションやフラットな関係がなくなってしまう。私もこれからも自戒していかねばならないと思っている」と述べた。
