「悲しくて、悔しい気持ちになる」10歳の少年がApple社に「黒ぶちメガネ」絵文字のデザイン変更を要求した理由
Apple社の製品であるiPhoneやiPadなどにデフォルトで入っている「絵文字」。文面のやり取りで感情を表現してくれるツールとして多くの人に利用されていますが、「nerd face(オタク顔)」と名前がつく絵文字に対して10歳の少年がデザイン変更を求め、注目を集めています。 【マンガ】メッセージより“断然電話派”が多数!? 韓国人が「電話」を愛する理由
<ニューヨーク・ポスト>によるとイギリスに住む10歳のテディくんはこのほど、黒ぶちメガネをかけ、開いた口から上の前歯が2本見えている絵文字のデザインに意義をとなえました。 同絵文字は内向的で熱中しやすいといった性質のある人を、一方的に揶揄(やゆ)する意味合いがある英語のスラング「nerd(ナード)」を表すもので、Apple社の端末で“nerd”と検索をすると同絵文字などが候補にあがります。日本語では「オタク顔」と呼ばれているそう。 <BBC>の取材でテディくんはこの絵文字に対して「前歯が強調されているのも、名称もすごく嫌だ。悲しくて、悔しい気持ちになる」と思いを語っています。メガネをかけている人々の印象を良くないものにしている、と伝えました。
そして先生の力を借りて、署名活動を開始したテディくん。「nerd face」の絵文字に代わるものとして彼は「genius emoji(天才の絵文字)」と親しみを込めて名づけたものを考案。薄いレンズに細めのフレームのメガネをかけ、小さくほほんでいるのがお気に入りで、メガネをかけている人のイメージを変えていきたいのだと彼なりの思いを語っています。 <INDEPENDANT>によると2022年には、『ミラベルと魔法の家』でメガネをかけたヒロインの誕生のきっかけとなった、13歳のロウリー・ムーアさんもメガネをかけている人に対するネガティブなステレオタイプを助長するとして同絵文字の見直しを求める署名活動を行っています。 ロウリーさんは当時、「私たちは何も全部の絵文字にメガネをかけてほしいと願っているわけではありません。ただ嫌な気持ちになるような絵文字以外の選択肢がほしいのです」と語りました。
これまでにも時代を反映し、絵文字のアップデートを行ってきたApple社。<CNN>によると、新型コロナウィルスのパンデミックのさなかには、注射器の絵文字に描いていた血の滴を削除することを発表したとのこと。 2019年には性別をあえて表現しないニュートラルな絵文字も登場したり、カップルの肌の色やジェンダーの組み合わせも豊富にラインナップしました。