大谷翔平にとってロバーツは“史上最高の監督”か? 米名物記者が明かす「私がロバーツ宅を訪ねた話」「トランプ前大統領が批判も…」
ドジャースのデーブ・ロバーツは大谷翔平にとってメジャー5人目の監督である。大谷にとってロバーツは“史上最高の監督”といえるのか? ロバーツを古くから知る米国人ジャーナリストで、ニューヨーク・タイムズ紙などに寄稿するスコット・ミラー氏に聞いた。【全2回の1回目】 【最新写真】「ごめん、ごめん…」謝る大谷さんに審判もニッコリの1枚…まるで俳優だったロン毛→短髪に激変の大谷、「えっ、若い…」ロバーツ監督の現役時代、ドジャース仲間たちから【愛されすぎな日常】まで一気に見る ◆◆◆ ドジャース大谷翔平の移籍1年目のシーズンもいよいよ中盤。米メディアではDHとして史上初のMVPに選ばれる可能性が論じられ、初のポストシーズン進出なるかという点も注目されている。 そんな大谷のシーズンの鍵を握るのは、何といってもデーブ・ロバーツ監督だ。彼を古くから知る米国人ジャーナリスト、スコット・ミラー氏に、同監督の素顔や大谷との関係などを語ってもらった。
ロバーツ宅を訪ねた話
まず明かしてくれたのは、その人柄を端的に表わすエピソードだった。 「コロナ禍が始まった2020年のことだ。私はニューヨーク・タイムズ紙に、ドジャースの記事を書くことになっていた。ところが新型コロナウイルスの感染拡大が急速に進み、MLBが全球団に対してキャンプ中断を通達。選手やスタッフ全員がキャンプ地を去ることになり、施設が閉鎖された。 私は焦った。キャンプは中断したが、ドジャースの記事は書かなければならなかった。しかし取材に行きたくても行く場所がなくなってしまった。困り果てて、ロバーツにメールを書いたんだ。私はカリフォルニア州サンディエゴの北部に住んでいて、ロバーツの自宅は家から車で15分ほどの近所にあるのを知っていた。メールで『屋外で1.8メートル以上距離を取るので、直接会ってインタビューさせてくれないか』と頼んだら、すぐに返事がきて、快く引き受けてくれた。何と、その日のうちにインタビューをさせてもらったよ。驚きだった。監督がそこまでのこと、普通ならしないからね」
トランプ大統領に言及していた…
ほかにこんな出来事もあった。 「2018年にドジャースを率いてレッドソックスとワールドシリーズを戦ったときのことだ。当時のドナルド・トランプ大統領がロバーツの継投策をSNSで批判したことがあったのだが、試合後の会見で1人の記者がそのことについて質問をした。するとロバーツは『トランプ大統領が試合を観ていてくれたなんてうれしいね』と笑ってから『彼は野球には詳しくないと思うし、それは単なる1人の意見に過ぎないからね』と冷静に受け答えをしていた。 ロバーツはサンディエゴの高校時代にアメフトのQBとしても活躍していて、私は実はその頃から彼を知っているのだが、冷静に全体を見渡す能力というのは彼がもともと持っている資質なのだと思う。性格的には常に前向きで気配りができ、選手時代から今に至るまでそれは変わっていない。監督1年目の2016年シーズンが終わった後、ドジャースの名ラジオ実況アナウンサーのビン・スカリーが引退したのだが、最終戦後の引退セレモニーでロバーツが進んでマイクを持ち、スカリーと彼のアナウンサー人生をドラマチックに雄弁に語ったのが印象深かった。スピーチも非常にうまい」
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