【韓国ドラマ】号泣必至!大人を震わす、感動必至のドラマ5選
演出は、韓国で社会現象にもなったドラマ『シグナル』や、次に紹介する『ミセン-未生-』を手がけたキム・ウォンソク。主演のイ・ソンギュン(映画『パラサイト』など)は彼からのオファーと聞いて、脚本を読まずに出演を決めたほど。また、余談ですが、是枝裕和監督は、このドラマでジアン役のイ・ジウンの演技に感銘を受けて、自身の最新作『ベイビー・ブローカー』にキャスティングしたそう。 ■U-NEXTにて配信中 ©STUDIO DRAGON CORPORATION
近年見た韓国ドラマの中で、個人的に断トツに刺さった作品。前述のパク・ヘヨンの言葉は、このドラマの制作動機を聞かれたときのもの。ソウルから電車で1時間半の郊外サンポ市に暮らす、ヨム家の3きょうだい(長女、長男、次女)の、傍から見ればごくごく平凡な日常の中に積もる鬱屈した思いを描く。
主人公の次女ヨン・ミジョンは、元カレの借金の肩代わり、1時間半もかかる通勤時間、上司のパワハラなどで、閉塞した自らの人生を「満たされたことがない」といい、父親の仕事を手伝う本名も素性もわからない寡黙なク氏に「私をあがめて」「うぬぼれるほど自信を持たせてよ」という。そこから2人の解放への物語が始まるのだけど、長女や長男、ミジョンの会社の人たちなど、さまざまな人の生き方を通して、おのずと自分の抑圧していた気持ちにも気づくことができる。
そして、なによりセリフが詩的で哲学的で、それはもう、一時停止してメモしたくなるほど。その名言の数々については、あの、作詞家の巨匠、松本隆もツイートをしていたくらいだから、昭和生まれのアラフィーには絶対に刺さるはず。さらに、映像や言葉に“余韻”や“余白”が多く、観る人に解釈をゆだねてくれるのも大人好み。まさに観る人をも“あがめて”くれる素晴らしい脚本力に拍手を送りたくなる作品です。 ちなみにこのドラマの演出家キム・ソクユンの『まぶしくて -私たちの輝く時間-』(2019)も秀逸な人間ドラマなので、お時間があればぜひ。 ■Netflixシリーズ「私の解放日誌」独占配信中