「とんでもねぇぞ…」オカッパリからロクマルサイズのブラックバスをゲット。実は狙って釣る方法があった…
「岸からロクマルを釣れ」と言われたら?
「シンプルにそのサイズがよく釣れている場所を選ぶ。そのうえで季節との兼ね合いを考えます。たとえば河口湖なら、個人的にチャンスを感じるのは6~7月ごろ。オイカワなど大きめのベイトフィッシュが産卵する頃合いで、それをスクールで狙うでかバスを幾度も目にしたことがある」 特定のエサを偏食していると「賢いバスもミスを起こしやすい」と金森さん。早春のワカサギパターンしかり、初夏のエビパターンしかり。 「マッチ・ザ・ベイトの釣りは一年を通じていろいろあるけど、特にスポーニングの直後はバスの動体視力が落ちているから騙しやすい。冬も似たような状態になるんですが、アフターの時期のほうがエサを食うモチベーションも旺盛です」 また、別の要素として「イレギュラーなコンディション」も見逃せない。 過去に金森さんがオカッパリで釣ったもう1尾のロクマルは、台風で増水&激濁りになった岡山県の吉井川で、逆ワンド状になったプロテクトエリアで捉えたものだったという。 「普段は手の届かないところにいるバスが、岸に寄ってくれる条件が揃っていた。大減水も好きですね。単純に密度が濃くなるし、沖のスポットにキャストが届いたりもするから、特殊な条件は大歓迎です」 2023年の陸王長良川戦DAY2、最下流右岸のアシ島まわりでキャッチした61.5cm・4090g。上流から泳いできた魚影を発見、コイケ17mmをとっさにサオ先から吊るしてシェイク。反射神経の光る1尾だった。
ロクマルのためのルアー選び
最後に、ルアーセレクトの視点から「ロクマル」の可能性を考えてもらった。選択肢は3つに絞られると金森さん。ひとつは「デカいルアーで、でかバスを!」の方式だ。 「たしかにビッグクローラーベイトや大型のスイムベイトなどは釣れる平均値が大きくなる。『筋肉系』のスタイルですね(笑)。ただ、僕はこのゲームはあまり好きじゃない。バスとの出会いが減ってしまうから」 もうひとつは先にも挙げた「マッチ・ザ・ベイト」としてのルアー選び。そのときどきで、でかバスが執着するエサに寄り添う。ボリュームが生きることも、マイクロベイトが威力を発揮することもあるので、すべてのルアーに可能性がある。 「そして、すべてをひっくり返すのがワクワクドキドキ『ルアーパワー系』だと思います。昨年ならコイケ17mm、ちょっと前ならブルフラットやカバースキャット、ウチのルアーならダッジやツーウェイ。バスを魅了するファーストインパクトで、目の前にいるエサの存在すら乗り越えてしまうのが、ルアーパワーのおもしろいところですね」