誰も勝利を諦めていなかった――。疲労も溜まる終盤にロングカウンター発動、大岩ジャパンの“強さ”が詰まった決勝弾【パリ五輪】
点差以上に見応えのある戦いに
U-23日本代表は現地7月27日、パリ五輪グループステージ第2戦でU-23マリ代表とスタッド・ドゥ・ボルドーで対戦。82分に山本理仁がネットを揺らして1-0で勝利し、決勝トーナメント進出を確定させた。 【画像】U-23日本代表のマリ戦出場15選手&監督の採点・寸評。決勝点の山本や無失点に貢献の守護神を高評価 点差以上に見応えのある戦いとなった。立ち上がりに日本が攻勢に出たかと思えば、徐々に勢いが増したマリが迫力のある攻撃を仕掛けてきた。素早いカウンターやアタッキングサードでのワンタッチでの繋ぎ。個々の能力の高い相手に押し込まれるも、日本は粘り強く守る。 背後への浮き球のパスはCBの高井幸大が長身とカバーリング能力の高さを活かしてはね返し、サイドでは大畑歩夢がフィジカルを駆使して相手の突破を止める。中盤の藤田譲瑠チマらも戻ってボールを刈り取るなど、組織的な守備には安心感があった。 そして、無失点のまま迎えた82分にロングカウンターから得点。CB西尾隆矢が右サイドにパスを通すと、受けた藤尾翔太は前を向いて細谷真大に縦パスを入れる。細谷は一瞬のスピードで相手を振り切り、突破して折り返す。これに反応した佐藤恵允のシュートはGKに弾かれたが、こぼれ球を山本理仁が押し込み、決勝ゴールを挙げた。 守備に追われていたなか、疲労も溜まる終盤の時間帯で、細谷のクロスが入った瞬間、ゴール前には、自陣から長い距離を駆け上がってきた三戸舜介、佐藤、山本と多くの選手が飛び込んだ。 全員が最後まで勝利を諦めず、ゴールを目ざしてハードワークができる。これが今の大岩ジャパンの強さだろう。 連勝したU-23日本代表の2大会連続の8強入りが決定。このチームの最大の強みである組織力で相手を上回り、どこまで勝ち進んでくれるのか。楽しみでならない。 取材・文●手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)
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