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（ブルームバーグ）： ヘッジファンド会社ミレニアム・マネジメントは、香港を本拠とするセンターライン・インベストメント・マネジメントに資金を割り当てることで合意した。資産が拡大するマルチストラテジーヘッジファンド会社が、収益を強化するために外部ヘッジファンドを活用する最新の例だ。

合意によりセンターラインは、ミレニアムから割り当てられた数億ドルの資産を「セパレートリー・マネージド・アカウント（ＳＭＡ）」と呼ばれる一任勘定で運用することになる。事情に詳しい関係者が匿名を条件に述べた。ミレニアムとセンターラインの担当者はコメントを控えた。

700億ドル（約10兆5000億円）に迫る資産を運用するミレニアムは、異なる戦略を採用する多数の投資チームを擁して安定した収益を目指すマルチストラテジーファンドの最大手。ゴールドマン・サックス・グループのリポートによると、マルチストラテジーファンドの合計運用資産は2017年以降に2300億ドル以上増加し、ほぼ３倍に膨れ上がった。

急速な成長により人材獲得競争が激化し、昨年は一部の成績が期待外れだったことで、マルチストラテジーファンドの資産は少なくとも７年ぶりに減少。高い手数料に見合う利益を求める投資家のプレッシャーが強まった。

ミレニアムやバリアズニー ・アセット・マネジメント、ベリション・ファンド・マネジメント、ポイント72アセット・マネジメント、ショーンフェルド・ストラテジック・アドバイザーズなどは、自社の投資チームを補うために外部マネジャーに資金を割り当てている。

このようなパートナーシップは、資産拡大と事業継続を目指す新興ヘッジファンドにとっては重要な資金源だ。中国に焦点を当てたファンドは、地政学的な緊張の高まりや長引く景気低迷への懸念から、特に資金不足に陥っている。

2018年にベン・シュー氏によって設立されたセンターラインは、同社ウェブサイトによると大中華圏の市場ニュートラル株式戦略を運用している。事情に詳しい関係者の話１人によると、同社はミレニアムとの合意前に約２億ドルを運用していた。関係者によれば運用開始から先月までの成績は年率プラス7.5％で、ＭＳＣＩ中国指数のマイナス２％に比べ好成績だ。