カタール、ガザ停戦交渉の仲介中断 「当事者が真剣なら再開」
Andrew Mills Nidal al-Mughrabi [ドーハ/カイロ 9日 ロイター] - カタール外務省は9日、イスラム組織ハマスとイスラエルに対し、双方が協議を再開する「意思と真剣さ」を示すまで、パレスチナ自治区ガザでの停戦交渉の仲介を中断すると伝えたと明らかにした。 カタールはこれまで、米国やエジプトとともに停戦交渉の仲介に取り組んできた。カタールの首都ドーハにはハマスの政治活動拠点がある。 ロイターは8日、米政府高官の発言をもとに、米国がカタールにハマスの国外追放を求め、カタールはそれをハマスに伝えたと報道。カタール外務省は9日、ハマスの政治拠点に関する報道は不正確だと指摘したが、どの点が不正確かは説明しなかった。 この問題に詳しいある政府関係者は9日、カタール政府は仲介を中断したことで、国内のハマスの政治拠点はもはやその目的を果たさないと結論づけたと述べた。 一方、複数のハマス幹部はカタールから追放の話は伝えられていないと語った。 カタールは2012年以来、米国との取り決めの一環で、ハマスの政治指導者を国内に受け入れており、その存在が協議の進展を助けてきた。 カタール外務省は「停戦交渉に取り組んでいた10日前、今回の交渉で合意に達しなければ、ハマスとイスラエル間の仲介を中断すると当事者に通告した」と説明。「当事者が残忍な戦争を終わらせる意思と真剣さを示せば、カタールはパートナーとともに仲介努力を再開する」と表明した。 ハマスやイスラエルからの公式回答はなかった。