どうするペットの避難「まずは一緒に避難所へ」 同室で過ごせる?「同伴」は? 自治体に対応に差も
県内では2023年、松本市が初めてペットと同じ空間で過ごせる「専用避難所」を1カ所指定しました。
一方、長野市は、原則、屋外の雨風が防げる場所に専用のスペースを確保、状況に応じて、屋内に専用スペースも設けるとしています。
飼い主がペットとともに過ごす「同伴避難」では動物が苦手な人、アレルギーのある人など住み分けが必要で、スペースの確保やルール作りの難しさが壁となっています。
長野市動物愛護センター・笠原美絵獣医師: 「(飼い主とペットが)同じ部屋で避難生活を送れるかというと、そこはできないケースがほとんどではないかと思う。災害の状況、気候、ペットの状況など加味して柔軟に受け入れていくマニュアルにはなっている。まずは一緒に避難してきてほしい」
■いざという時…飼い主の備え
一方、飼い主の備えや準備も必要です。 長野市動物愛護推進員・関祐子さん: 「(洗濯ネットに)頭から入れてもらって。(災害時など)猫はパニックに陥りやすいので、地震で割れた窓から逃げてしまったことも。洗濯ネットに入れてキャリーやクレートに入れるのが一番安全」
持ち運び用のソフトケージは即席の据え置きケージにも―。
市の動物愛護推進員の関祐子さんは、台風災害では避難所にペット用の物資を届けたり、一時預かりをしたりするなどの支援をしました。 そうした経験も踏まえ、紹介したのがペット用の持ち出し袋。 長野市動物愛護推進員・関祐子さん: 「1匹分がこれに入っていて6個包みが作ってある」 「ウンチ袋とかポリエチレンの手袋とか小分けにするチャック付きの収納袋」
長野市動物愛護推進員・関祐子さん: 「(簡易トイレは)100均に売っている箱、ビニール袋を敷いて猫砂の代わりに新聞紙さばいて。もしくはペットシートを敷く」 持っていると便利なグッズも提案しました。
また、普段から人に慣れさせておくこと・ケージなど狭い所でも落ち着いていられるようしつけをすること・迷子札やマイクロチップの装着も必要となります。 犬・猫と暮らす女性: 「犬・猫を連れて避難は無理だと思ってました。でも、工夫すれば一緒に避難できるかも。あとは準備が大事」
飼い主に求められるのは、防災の原則である「自助」。 自分とペットの命を守るため、いざというときどこに、どう避難するか。情報収集や備えが必要です。
長野放送