高齢者施設で働く36歳の女性が、一念発起して会社を企業。その業務とは「介護美容」、しかし熊本ではまだまだ知られていません。 【写真を見る】「とってもいい女」エステやネイルで次々笑顔に “自分らしく生きる” 『介護美容』を広めたいママさん社長奮闘記 いったい、どういうものなのでしょうか。 ■利用者が “次々と笑顔に” 利用者（87歳）「派手にして 今日は」 メイクのリクエストをする利用者の女性、その20分後。 利用者（87歳）「少し若くなったみたい!（笑）」 ピンクのストールがオシャレな女性は、ネイルに挑戦。 周りの人 「すごいかわいい!」 利用者「テンション上がりました!」 利用者たちの表情が、次々と笑顔に。 この「キレイ」を叶えたのは、熊本市に住む、出本麻奈美（いでもと まなみ）さん、36歳。15年ほど、話すことや食べることのリハビリを行う、「言語聴覚士」として働いてきました。 ■子ども2人を育てるお母さん 自宅に帰ると、2人の子どもを育てるママです。 頑張り屋さんのママに、娘たちは。 長女・紗英さん（9）「ママが社長になったもん。社員いないけどね。社員、今からつくるんでしょう?」 出本さん「社員をね、そう仲間をね」 出本さんは去年、「介護美容」の資格をとって起業。高齢者たちの笑顔を引き出すのが、やりがいの仕事です。 ■“病気の早期発見” にも期待 「介護美容」とは、高齢者や介護を必要とする人に、メイクや肌の手入れなどを行うこと。癒しや前向きな心を引き出す効果だけでなく、健康維持や、病気の早期発見につながることも期待されています。 出本さん「全部こちらがやってあげるものではなくて、ご本人さんで出来るところはやっていただくのもポイントで。（高齢者が）自信を持つきっかけに、美容がなるのでは」 出本さんの「介護美容」の利用者は、女性だけではありません。 ■『介護美容』でリラックス 利用者「どうもすんません、よろしくお願いします」 この日は、1か月ぶりに訪問する男性のお宅へ。糖尿病の持病があり、足の痛みや腫れが気になるという要望に、リラックスできるオイルマッサージを行います。