「すごく期待していたのに」 年収1000万円超のお見合い相手を“お断り”…31歳女性が明かした納得の理由
あなたの普通は、普通じゃない
「私は、結婚に高望みしているわけではありません。普通の男性でいいんです」 こう言って婚活をスタートさせたみさこさん(38歳、仮名)でしたが、来るお申し込みをなかなか受けようとはしませんでした。 「48歳だと年が離れ過ぎています。年齢はプラスマイナス5歳くらいがいいですね」 「太っている人は、苦手なんです」 「私の年収が600万円あるので、男性はそれ以上の方がいいです。そうじゃないと、結婚しても尊敬できない気がして」 「できれば髪の毛はあった方がいいですね。ないならないで、いっそスキンヘッドにしてほしいです。少ない髪で必死に頭皮を隠そうとしていると『往生際が悪いなぁ』って思っちゃうんです。それに、年齢よりも老けて見える」 「普通の人でいい」と言って始めた婚活でしたが、申し込みが来た人たちに、「この人は、ここがダメ」と細かいダメ出しをしていきます。 “普通”という言葉は、とても曖昧で、人によって“普通”の基準は違ってきます。“普通”は数値などで表せるものではありません。見た目も普通、身長・体重も普通、年収も普通……「普通の人がいい」と言って、細部にわたって普通を求めたら、もうそれは普通ではなくなるのです。 細かいことにこだわる人は、チャンスを逃す傾向にあります。もちろん、お見合いは条件から入る出会いなので、年齢、お写真、身長、体重、仕事の種類、年収に目がいってしまうのは仕方がないことです。ただ、条件ばかりにこだわっていると、内面の魅力を見逃してしまいます。 「まずはお目にかかってみる」。その前向きな行動力が、幸せな結婚を呼び込みます。
相手を見る物差しがとにかく「自分」
成婚していく人の特徴は、相手を受け入れる許容範囲が広い人です。逆をいえば、成婚しにくい人というのは、確固とした自分の考えや価値観があって、それにそぐわない相手のことは、バッサリと切り捨てるタイプです。 よしみさん(40歳、仮名)は年収が700万円ある、いわゆる“バリキャリ”です。入会面談のときから、「私は白黒をはっきりつけたい方だし、竹を割ったような性格です」と言っていました。 まずは、お見合いを始めるにあたって、お見合い写真を撮りに行きました。写真スタジオでカメラマンが、「こんなポーズを取ってみてください」と言っても、「私は、そんな男性にこびるようなポーズはしたくありません」と拒否。「笑顔をつくるときは歯を見せてください」と言っても、「歯を見せて笑うのは好きではありません」と、かたくなでした。 結局、笑顔ではありますが、口はしっかり閉じられたお写真を撮って、それをお見合いサイトに登録し、プロフィールを公開しました。すると、いくつかのお見合いの申し込みがありました。ところが、申し込まれたお見合いをなかなか受けようとはしませんでした。 「親と同居している男性は、除外します。結婚したら母親代わりにされそうですから」 「地方に住んでいる人とはお目にかかりません。私は仕事を辞めたくないので」 「私、B型の人とは相性が合わないんです」 自分で決めているルールがあって、それにそぐわない人は、申し込みが来ても除外していきました。 そんな中で、ご自身が申し込んだお見合いが、3つほど成立しました。その中の一人と仮交際に入ったのですが、ファーストデートを終えたよしみさんから「交際終了」が出されました。 「行くお店を決めてくださっていたのですが、予約をされていませんでした。金曜の夜に予約もしないでお店に入ろうなんて、無理に決まっているじゃないですか。あと、あちらから誘ってきたデートだったのに、お支払いがきれいに割り勘でした。私は、自分で誘ったときには、それが男性でも女性でも、私がお支払いをします。そこにも常識のなさを感じました」 ここでもまた自分で決めたルールを持ち出して、お相手にダメ出しばかりしていました。 男性にこびたような写真は撮らない。歯を見せて笑わない。金曜の夜は混雑するから、食事する店は予約する。食事を誘った方が、その食事の支払いをする……それは、よしみさんが決めたルールであって、万人がそれに賛同するわけではありません。 “自分ルール”を物差しにして、それにそぐわない人をバッサリと切り捨てていたら、誰とも結婚できないでしょう。 結婚できる人というのは、相手の生き方や意見を許容し、受け入れることができる人です。全く違う環境で生まれ育ってきた男女が出会い、好きになって、一つ屋根の下で暮らすのが結婚です。違う価値観が見えたとしても、それを面白がって受け入れられる人が、成婚していけるのです。 いかがだったでしょうか。婚活がうまくいかないと思っている人は、ご自身と照らし合わせてみてくださいね。
仲人・ライター 鎌田れい