三連休は驚きの展開が待っている映画を楽しもう!感性を刺激する、珠玉の最新映画3選
思いもよらない展開、真実を暴く快感、怖いほど美しい映像。スリラーからミステリーまで、クレイジーで刺激的な最新映画3本をご紹介。 【写真】人生を変える!?絶対に観るべき女性監督による映画10選
【おすすめ映画1】『ボーはおそれている』
主人公は困り顔が印象的な小心者のおじさん、ボー。セラピストに促され、母に会うため帰省を決めたその日、クレイジーな出来事が彼を襲う。いや、ボーの生きる世界はもともとクレイジーだった。彼が暮らす街には死体が転がり、真っ裸のおじさんがはしゃぎまわり、薬物依存者やホームレスで溢れかえっている。 帰省前夜、身に覚えのないクレームに悩まされ、なかなか眠れなかったボーは案の定寝坊をしてしまい飛行機に乗り遅れてしまう。さらに思いもよらないアクシデントが起き、急いで母に連絡するも、母は言い訳をまったく聞いてくれず威圧的に責めるばかり。焦る彼を、近所の連中が悪ふざけ(犯罪レベル!)をして、さらに邪魔をする。悪夢のような状況で、さっきまで電話で話していたはずの母が、「怪死している」と知らされ......。
観客の心をざわざわと揺らし続ける、超問題作にして傑作
2時間59分の映画の冒頭だけで、すでに映画1本を観たと思わせるほどの濃密な演出に唸る。アリ・アスター監督の頭のなかは一体どうなっているのだろうか。葬儀に向かうため、なんとしても帰省したいボーの旅路は、さらなる試練の連続。気持ち悪いほど優しすぎる裕福な医者の一家、森に大きな劇場を建て、コミュニティをつくる旅の一座、奇妙な出会いの連続に「一体何を見せられているの?」と戸惑いながらも、ホアキン・フェニックスが演じるボーの人生からは目が離せない。この映画を狂気と取るか、ユーモアと取るか。観客の度量を試される、超問題作にして傑作。 ボーはおそれている 全国公開中 監督・脚本:アリ・アスター 出演:ホアキン・フェニックス、ネイサン・レイン、エイミー・ライアン、パーカー・ポージー、パティ・ルポーン 配給:ハピネットファントム・スタジオ2023年/アメリカ/179min©2023 Mommy Knows Best LLC, UAAP LLC and IPR.VC Fund II KY. All Rights Reserved.