『わたしの宝物』三竿玲子Pに聞く、「托卵」を描いた理由 松本若菜らの起用理由も明かす
松本若菜、田中圭、深沢辰哉の起用理由は“役との親和性”
●松本若菜、田中圭、深沢辰哉の起用理由は“役との親和性” 「自分事として捉えてもらえるように」という三竿プロデューサーの思い。それを具現化するのが美羽役の松本だ。三竿プロデューサーは『やんごとなき一族』(フジテレビ系)で松本と作品を共にしていた。 「あの作品はサポートで入っていたのですが、彼女の人柄もあるのかもしれませんが、役を理解して体いっぱいに全力で感情を乗せてきてくれる方だなと感じたんです。さらにとても多彩な方で、どんな役でもできる。托卵という題材でもしっかりと自分事として感じられるような演技をしていただけると思ってお願いしました」 松本演じる美羽の幼なじみで、美羽が夫との関係に悩んでいたとき、一夜を共に過ごしてしまう……という男性・冬月を演じるのは、Snow Manの深澤だ。 三竿プロデューサーは、深澤の起用理由について「『春になったら』(カンテレ・フジテレビ系)など深澤さんのお芝居は観させていただいていたのですが、とても距離感がいい。出過ぎず、引きすぎず。役の立ち位置をつかむのがとてもお上手」と俳優としてのポテンシャルの高さに触れると、「バラエティなどを見ていると、とてもにじみ出る優しさがあり、冬月のイメージにあうなと思ったんです。ご自身は役を受けるかどうか悩まれたと仰っていましたが、いまは受けて良かったと言ってくれています」と役との親和性にも太鼓判を押していた。 そして、美羽の夫である田中については「昔からよく知っている俳優さんで、お芝居がものすごくうまいのは存じ上げていました」と達者な俳優であることは前提条件としてあったという。続けて、「宏樹というのは第1話ではものすごく嫌な奴ですが、そうじゃないところも含みを持たせて演じて欲しい人物なのです。田中さんは先の台本を読んで、ちゃんと1話から役の調整をしてくださるんです。そういうところも含めて、やっぱりお願いして良かったなと思います」と称賛する。 ●「5話の台本を渡したとき、役者さんが驚いていました」 第1話について「ジェットコースターのように話を進めようと思っていた」と意図を明かすと「前半戦は『次どうなっていくの?』と思っていただけるように、テンポを大切にしました。しっかりキャラクターの心を追いつつ、観ていて飽きないような展開になっています。5話の台本を渡したとき、役者さんが驚いていました」と今後への期待を煽る。 また第2話について「第1話でひどい男だと思った宏樹も見方が変わってくると思います」と語ると、各話ごとに違うドラマかと思うぐらい、どんどんと見え方が変わってくる作品であることを強調していた。
磯部正和